スーパーの店長の仕事内容|1日の流れ・部門のまとめ方・大変なこと

スーパーの店長の仕事内容と1日の流れを解説する記事のアイキャッチ。開店前の青果売場に置かれたチェック表

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スーパーの店長を任されることになった、またはスーパーで働いていて店長の仕事が気になっている。『部門がたくさんあって、店長は何から見ればいいの?』と戸惑いますよね。

結論から言うと、スーパーの店長の仕事は売場・部門・人・数字の4つに分けて考えるとぐっと分かりやすくなります。全部を一人で抱えるのではなく、部門の担当者と分け合って回すのがコツなんです。

この記事を読めば、スーパーの店長の1日の流れと、部門ごとに見るポイント、大変な場面の乗り切り方が分かります。

目次

スーパーの店長とは?仕事をひと言で

先に結論

スーパーの店長は、食料品や日用品を扱う店で、商品の管理とスタッフの管理をまとめる責任者です。売場をつくり、人を配置し、数字を見て、お客様の声に応えるのが主な仕事です。

国の職業情報サイト(jobtag)には、「スーパー店長」という職業のページがあります。別名として「小売店長」「スーパーマーケット店長」も挙がっているんです。

そこでは、スーパー店長は食料品や家庭用品を扱う店で、商品の管理と従業員の人事管理を行う責任者と説明されています。主な仕事は次の4つです。

jobtagに書かれている仕事店長の毎日に置きかえると
販売促進仕入れや販売の計画を立て、チラシなどの広告を考える
人員管理スタッフの編成や採用の計画、勤務スケジュールを整える
事務管理お金の管理や経理、予算の確認を見守る
情報収集地域のニーズや近くの店の動きをつかみ、本部に報告する

さらに、お客様の苦情への対応も、店の最高責任者として大事な仕事とされています。

スーパーマーケット店長の仕事はほかの業態と何が違う?

スーパーの店長ならではの特徴は、部門がいくつもあることです。青果・鮮魚・精肉・惣菜・日配・レジなど、それぞれに担当者やチーフがいます。

『全部の部門に詳しくないと店長は務まらない?』と思う方もいますよね。ただ、店長に求められるのは、各部門の作業を自分でこなすことより、部門どうしをつなぐことなんです。

コンビニのように少人数で回す店との違いは、コンビニの店長の仕事と読み比べてみると分かりやすいですよ。店長の仕事全体は店長の仕事内容一覧でもまとめています。

スーパーの店長の仕事を「売場・部門・人・数字」で見る

先に結論

スーパーの店長の仕事は「売場」「部門」「人」「数字」の4つに分けると整理できます。特に部門ごとに見るポイントを押さえておくと、短い売場巡回でも気づけることが増えます。

店長の仕事を一つずつ並べると、多すぎて頭がいっぱいになりますよね。そこでこの記事では、4つの箱に分けて考えてみます。

4つの箱店長が見ること店長がやることの例
売場お客様から見た店の姿開店前と夕方の売場巡回、季節の売場づくり
部門各部門の作業と商品の流れチーフとの打ち合わせ、部門どうしの連携の調整
人スタッフの配置と育成シフトの確認、採用、新人の受け入れ
数字売上・人件費・ロス日々の数字の確認、本部への報告
スーパーの店長の仕事を売場・部門・人・数字の4つに分けて示した図解

部門ごとに見るポイント

スーパーの店長は、部門の担当者に作業を任せながら、店全体の目で確かめていきます。部門ごとに、店長が見ておきたいポイントを表にまとめました。

部門売場で見ること担当者と話したいこと
青果鮮度の見た目、季節の品が目に入るか入荷の量と、売り切る時間の見込み
鮮魚冷えているか、並べ方が崩れていないか加工の段取りと、夕方の品ぞろえ
精肉温度の管理、ラベルの確認特売の日の加工の量と人手
惣菜できたての品が並ぶ時間、品切れ作る量と時間帯、衛生の記録
日配・食品欠品と賞味期限の近い品発注の量と、売場の前出し
レジ行列の長さ、レジの開け方混む時間帯の人の配置、お釣りの準備

例えば、夕方に惣菜が品切れしていたら。店長は「もっと作って」と言う前に、「何時に何が売り切れていた?」と担当者と一緒に原因を見ていきます。

発注と欠品の考え方は店長の在庫管理と発注で詳しく紹介しています。

人:部門のチーフを育てるのが近道

スーパーは部門が多いぶん、店長ひとりで全部に目を配ることはできません。だからこそ、各部門のチーフや担当者が自分で判断できるように育てることが大事なんです。

チーフに任せる時に伝えたいこと
  • 部門の目標と、店長が特に気にしている点
  • 自分で決めていいことと、店長に相談してほしいこと
  • 困った時に、いつ・どうやって店長に伝えるか
  • ほかの部門と協力してほしい場面

「今週は特売があるので、精肉さんの加工を手伝える人を惣菜から回せますか?」。こんなふうに、部門どうしの橋渡しをするのが店長の役目です。

高校生のアルバイトが多い店で気をつけたいこと

夕方のレジや品出しは、高校生のアルバイトに助けてもらうことも多いですよね。満18歳未満の人は、原則として午後10時から午前5時までの深夜に働いてもらうことはできません(労働基準法61条)。

閉店が遅い店では、高校生のシフトの終わりの時間を、店長がシフトを組む段階で確かめておきましょう。試験の時期のシフトの配慮など、くわしくは高校生アルバイトを雇う時の注意点で紹介しています。

数字:人件費とロスの両方を見る

スーパーの数字で特に気にしたいのは、人件費とロスです。人を増やせば売場は整いますが、人件費がかさみます。

逆に人を減らしすぎると、品出しが遅れて欠品や値引きが増えることも。人件費の考え方は店長の人件費管理が参考になりますよ。

新しくスーパーの店長になったら最初にやること

『いきなり全部の部門を任されて、どこから手をつければいいか分からない』。着任したばかりの店長なら、そう感じて当然です。最初の数週間は、変えるより知ることを優先してみてください。

着任してから最初の流れの例
  1. 開店前と夕方に売場を一周し、気づいたことをメモする
  2. 部門のチーフ一人ずつと話し、困りごとを聞く
  3. 前の店長からの引き継ぎ資料と、直近の数字を読む
  4. 酒類・防火・衛生の担当者と届出の状況を確かめる
  5. 小さく変えられることを一つ決めて、チーフと一緒に試す

最初の100日の進め方は、新任店長が最初の1か月でやることでも詳しく紹介しています。

スーパーの店長の1日の流れ

先に結論

スーパーの店長の1日は、開店前の売場確認、昼の数字の確認と打ち合わせ、夕方のピーク対応、閉店前の振り返りという流れが基本です。シフトの時間帯によって中身は変わります。

『店長って、1日中何をしているの?』と思いますよね。あくまで一つの例ですが、時間帯ごとの流れを表にしてみます。

時間帯店長の主な動き気をつけたいこと
開店前売場を一周し、品出しと値札、清掃を確かめる冷ケースの温度、通路にものが出ていないか
開店直後朝礼で今日の特売や注意点を伝える新人がどの部門にいるかを把握する
午前前日の数字を確認し、本部への報告をまとめる気になる数字は部門のチーフと共有する
昼部門のチーフと打ち合わせ、発注を確認夕方の品ぞろえと人の配置を決めておく
午後採用の面接やシフトづくり、事務作業休憩をとれているスタッフを確かめる
夕方ピークの売場を回り、レジの応援に入る品切れと行列、惣菜の補充
閉店前値引きの判断、翌日の準備、引き継ぎ戸締まりと現金の管理
スーパーの店長の1日の流れを開店前から閉店前まで時間帯ごとに示した図解

朝からの勤務か、夕方からの勤務かでも動き方は変わります。店長が閉店までいない日は、副店長や主任への引き継ぎがとても大事になります。

特売日や週末はここが変わる

ふだんの日と特売日・週末では、店長の動き方も変わってきます。違いを表にすると、準備のポイントが見えてきますよ。

場面ふだんの日特売日・週末
前日の準備翌日の発注と人の配置を確認特売品の置き場所と、加工の段取りを前日に決める
開店前売場全体を一周する特売の売場とレジの台数を重点的に見る
人の配置部門ごとの通常の人数加工の多い部門とレジに人を厚くする
店長の居場所事務所と売場を行き来するできるだけ売場に出て、困っている部門を手伝う

売場巡回で声をかける例

売場を回る時は、見るだけでなく、スタッフへの声かけも大事な仕事です。言い方の例をまとめてみました。

売場巡回での声かけの例
  • 「この並べ方、見やすくなりましたね。どこを工夫しましたか?」
  • 「夕方の品ぞろえ、何か足りなそうなものはありますか?」
  • 「新人さん、困っていることはなさそうですか?」
  • 「今日の特売、売場の場所はここで大丈夫そうですか?」

『見回りに来た』と身構えられるより、『相談に来てくれた』と感じてもらえるほうが、現場の声が集まりやすくなりますよ。

スーパーの店長が知っておきたいお店のルール

先に結論

スーパーはお酒・食品・大きな建物を扱うため、店長が知っておきたい決まりがいくつもあります。誰が担当で、何を届け出ているかを把握しておきましょう。

『ルールは本部の担当者が見てくれているから』と思っていませんか。実は、現場で決まりを守るのは店です。店長が中身をざっくり知っているだけで、安心感がまったく違います。

決まりごとざっくりした中身店長が確かめたいこと
酒類販売管理者お酒を売る店は、販売場ごとに選任して税務署へ届け出る誰が選任されているか、研修の時期
防火管理者店舗など不特定多数が出入りする建物で、収容人員30人以上なら選任誰が防火管理者か、避難経路がふさがっていないか
衛生管理者常時50人以上の労働者を使う事業場ごとに選任店の人数と、担当者が誰か
HACCPに沿った衛生管理衛生管理計画を作り、記録をつける惣菜・鮮魚・精肉の記録がついているか

お酒を売るスーパーの店長が知っておきたいこと

お酒を売る店では、販売場ごとに酒類販売管理者を選び、選んでから2週間以内に税務署へ届け出ます。選べるのは、過去3年以内に酒類販売管理研修を受けた人です。

さらに、3年を超えない期間ごとに研修を受けることになっています。店長が異動してきた時は、自分の店の酒類販売管理者が誰か、研修がいつだったかを確かめておきましょう。

惣菜や加工のある部門は衛生の記録が要

令和3年6月1日から、原則としてすべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理が求められています。惣菜や鮮魚・精肉の加工をする部門では、日々の記録が特に大事です。

スーパーの惣菜部門で衛生の記録を確かめる手元の写真

衛生管理の進め方は店長の衛生管理で詳しく紹介しています。

万引き対策は「声かけ」から

警視庁の調査では、万引きを諦めた理由として「店員の声掛け」が世代を問わず多く挙がっています。「いらっしゃいませ」のひと言が、防犯にもつながるんです。

防犯カメラを使う時は、個人情報のルールも関わってきます。撮影されていることが分かりにくい場合は、店の入口などに「防犯カメラ作動中」と掲示します。個人情報保護委員会のQ&Aで、こうした措置が求められているんです。

よくあるつまずき

防犯カメラを付けたことで安心してしまい、売場の声かけが減ってしまうことがあります。カメラは補助と考えて、スタッフみんなで挨拶を続けていきましょう。

防犯の工夫は店の防犯と万引き対策でも紹介しています。

スーパーの店長の大変なことと、乗り切る工夫

先に結論

スーパーの店長が大変だと感じやすいのは、部門の多さ、人手のやりくり、長い営業時間です。一人で抱えず、チーフに任せる仕組みと本部への相談で負担を分けていきましょう。

スーパーの店長は、やりがいも大きいぶん、大変な場面も多い仕事ですよね。よくある場面と、乗り切る工夫を並べてみます。

大変な場面乗り切る工夫の例
部門が多くて目が届かないチーフとの打ち合わせを短く毎日行い、気になる点を共有してもらう
急な欠勤で人が足りない部門をまたいで手伝える人をふだんから育てておく
営業時間が長く、帰りにくい閉店までの引き継ぎ先を決め、任せる日をつくる
本部の方針と現場の声の板ばさみ現場の困りごとを数字と一緒にまとめて本部に伝える
お客様からのご意見が多い対応の流れを決めて、スタッフが一人で抱えないようにする

例えば、夕方に急な欠勤の連絡が入った時。「惣菜の補充を、レジが落ち着いている間だけ手伝ってもらえますか?」と、時間を区切って頼むと引き受けてもらいやすくなります。

『店長が帰ったら店が回らない』という状態は、店長にとっても店にとってもつらいものです。任せられる人を一人ずつ増やしていくのが、遠回りに見えて一番の近道なんです。

店長の働き方には、管理監督者かどうかで労働時間のルールが変わる話もあります。気になる方は店長は管理職?を読んでみてください。最終的な判断は、会社の就業規則や労働基準監督署などに確かめてみましょう。

スーパーの店長の年収はどう決まる?

『スーパーの店長の年収って、どれくらい?』という疑問も多いですよね。ただ、国の賃金の統計(賃金構造基本統計調査)には、店長だけを取り出した値がありません。

店長は、主に何をしているかによって、販売店員や管理的職業従事者などの区分に分かれて集計されています。会社の大きさや店の規模、手当のつけ方でも大きく変わるので、一律の金額は言えないんです。

統計の見方や収入の上げ方は、店長の年収・給料はどう決まる?でまとめています。

働き方を見直したくなった時は

スーパーで身につけた売場づくりや部門のまとめ方は、ほかの業態でも活かせる力です。異動や役割の相談を社内でするのも、もちろん大事な選択肢です。

一方で、食品を扱う経験を活かして、飲食業界も選択肢に入れるなら、業界に詳しい相談先で話を聞いてみるのもいいですよ。

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よくある相談:スーパーの店長について

ここでは、スーパーの店長についてよく寄せられる相談を、要約してお答えします。

相談1:スーパーの店長の年収はなぜ幅があるの?

『検索すると金額がばらばらで、どれが本当か分からない』という相談です。

先ほどお話ししたとおり、国の統計には店長だけの値がありません。ネットで見かける金額は、どの会社・どの店の話かによって大きく変わるんです。

気になる時は、求人票の給与の書き方を見比べたり、社内の等級や手当の仕組みを上司に確かめたりしてみてください。

相談2:店長は数年で異動するって本当?長くいることもある?

『スーパーの店長は数年ごとに異動するイメージだけど、長くいる人もいるの?』という相談です。

異動の時期は、会社の方針や店の状況で変わります。新しい店を出す時や、店の立て直しが必要な時に動くこともあれば、同じ店に長くいる店長もいます。

異動の前後にやることは、店長の異動・転勤で紹介しています。

相談3:なぜスーパーの店長をやるの?普通の会社員の方がいいのでは?

『大変そうなのに、どうして店長を続けるの?』という相談です。

スーパーの店長は、地域の人の毎日の食卓を支える仕事です。売場を工夫してお客様の反応がすぐに返ってくる、スタッフの成長を近くで見られる、という手応えがあります。

スーパーの店長のやりがいを感じやすい場面
  • 工夫した売場で、お客様が足を止めてくれた時
  • 新人だったスタッフが、部門を任せられるまでに育った時
  • 部門どうしが協力して、忙しい特売日を乗り切れた時
  • 常連のお客様に、店の変化に気づいてもらえた時

『自分に合う働き方はどちらか』は人それぞれです。店長の仕事のどこにやりがいを感じるかを書き出してみると、続けるか別の道に進むかを考えやすくなりますよ。

よくある質問

スーパーの店長になるには資格が必要ですか?

多くの会社では、特定の資格よりも経験で任されます。jobtagのスーパー店長の説明でも、入社後に経験を積んで昇進するのが一般的で、試験や研修を経て任されることもあるとされています。

スーパーの店長は全部の部門の作業ができないといけませんか?

全部を自分でこなせる必要はありません。各部門のチーフに任せながら、売場を店全体の目で見て、部門どうしをつなぐことが店長の役目です。

スーパーの店長の休みは取れますか?

店や会社によって違います。副店長や主任に任せる日を決め、引き継ぎの仕組みを整えておくと、休みを取りやすくなります。

パートやアルバイトから、スーパーの店長になることはありますか?

会社によっては、パートやアルバイトから社員になり、経験を積んで店長を任される道もあります。登用の制度があるかどうかは、上司や人事の担当者に確かめてみてください。

スーパーの店長とコンビニの店長はどう違いますか?

スーパーは部門が多く、チーフとの連携が仕事の中心です。コンビニは少人数で、本部・オーナー・店長の立場の違いが大きいのが特徴です。

まとめ

この記事の要点
  • スーパーの店長は、商品の管理とスタッフの管理をまとめる店の責任者
  • 仕事は「売場・部門・人・数字」の4つに分けると整理しやすい
  • 部門ごとに見るポイントを押さえ、チーフを育てて任せるのが近道
  • お酒・防火・衛生などのルールは、担当者と届出の状況を確かめておく
  • 年収は店長だけの統計がなく、会社や店の規模で変わる
店長ドットコム

店長ドットコム 編集部

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