店長を辞めたいと思った時に考えること|続ける・降りる・転職するの判断

店長を辞めたいと思った時の判断を紹介する記事のアイキャッチ。事務机の上のノートとたたんだエプロン

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朝、店に向かう足が重くて『もう店長を辞めたい』と思ってしまう。そんな日が続いていませんか。

結論から言うと、「辞めたい」の中身は一つではありません。今の店で続ける、店長を降りる、社内で異動する、転職するの4つを並べてみると、自分に合う道が見えてきます。

この記事を読むと、4つの選択肢の比べ方と、店長を降りたい時の相談の仕方、退職する時の伝え方と時期が分かります。

目次

店長を辞めたいと思うのは、おかしなことではありません

先に結論

店長を辞めたいと思うのは、甘えでも逃げでもありません。大事なのは、何を辞めたいのかを分けて考えることです。店長という役目なのか、今の店なのか、会社なのか、仕事そのものなのかで、取れる道が変わります。

店長は、お客様とスタッフ、数字、会社の間に立つ仕事ですよね。責任が一人に集まりやすく、しんどいと感じる場面も多いはずです。

『みんな頑張っているのに、自分だけ弱音を吐いていいのかな』と思うかもしれません。ただ、辞めたいと感じた理由を見つめるのは、次の一歩を選ぶための大切な作業なんです。

もし今、辞めたい気持ちがとても強いなら、大きな決断の前にまず休みを取ってみてください。少し離れてから考えると、本当に変えたいことが見えやすくなります。

辞めたい理由を書き出してみる

まずは、何がつらいのかを書き出してみましょう。理由によって、合う選択肢が変わります。

辞めたい理由に近いもの
  • 休みが取れず、長い時間働く日が続いている
  • 数字の目標がプレッシャーになっている
  • スタッフとの関係や、人のまとめ役に向いてないと感じる
  • 会社の方針と現場の声の板ばさみがつらい
  • 店長の仕事よりも、現場の仕事のほうが好きだと気づいた

つらさの理由ごとの向き合い方は、店長がつらい・きつい時にでくわしく紹介しています。

「続ける・降りる・異動・転職」の4つを比べる判断表

ここがこの記事の大事なところです

辞めたいと思った時の選択肢は、「辞める」か「我慢する」かの2つだけではありません。4つを並べて、自分の状況に一番近いものを探してみてください。

『辞めるか続けるか、どちらかしかない』と思いこんでいる方も多いですよね。実は、その間にいくつも道があるんです。

店長を辞めたいと思った時の4つの選択肢を、向く状況と最初にすることで比べた図解

4つの選択肢の判断表

選択肢向いている状況最初にすること気をつけたいこと
今の店で続ける仕事の量や任せ方を変えれば続けられそう上司に困りごとと改善の案を伝える自分だけで抱えこまない
店長を降りる会社は好きだが、店長の役目が合わない上司か人事に、降りたい理由を相談する待遇や働き方がどう変わるか確かめる
社内で異動する店や上司、地域を変えれば続けられそう異動の希望の出し方を確かめる希望どおりになるとは限らない
転職する会社の働き方や方針が自分と合わない次の仕事の情報を集め、相談先を探す辞める前に次の見通しを立てておく

表の右から2列目の「最初にすること」だけを見ると、どれも誰かに相談するところから始まっていますよね。どの道を選ぶにしても、一人で決めきらないことが大事なんです。

今の店で続けるなら

続けると決めた場合は、今のつらさの中で「変えられること」を一つ選んで動かしてみましょう。仕事を一つスタッフに任せるだけでも、気持ちは少し軽くなります。

変えたいこと続けながら試せることの例
休めない休みの日に連絡してよい場面を、スタッフと決めておく
仕事が多すぎる発注の下書きや開店準備のチェックを、スタッフに任せる
数字がつらい大きな目標を、今週やる行動に分けて振り返る
相談相手がいないほかの店の店長や上司と、話す機会を作る

それでも気持ちが変わらない時は、次の選択肢を考えてもいい合図です。

店長を降りるなら

会社や仕事は好きだけれど、店長の役目が合わない。そんな時は、店長を降りる相談という道もあります。くわしくは次の章でお話しします。

社内で異動するなら

今の店の人間関係や、通う距離がつらい場合は、異動で変わることもあります。異動の希望を出せる時期や方法は、会社によって違うので、上司か人事に聞いてみてください。

「今の店で続けるのが難しくなってきました。ほかの店で働く道があるか、相談させてください」

こんなふうに、辞める話より先に、続けるための相談として切り出すと話しやすくなりますよ。

転職するなら

会社全体の働き方が合わないと感じる時は、転職も選択肢です。店長の経験を活かせる仕事は店長の転職で紹介しています。

「店長に向いてないから辞めたい」と感じた時に

先に結論

「向いてない」と感じる時は、本当に店長の役目が合わないのか、今の店の環境が合わないのかを分けて考えてみてください。環境が原因なら、店長を辞めなくても楽になることがあります。

店長に向いてないと感じて、辞めたいと思う方は少なくありません。ただ、その「向いてない」は、どこから来ているのでしょうか。

環境が合わないサインかもしれない
  • 人が足りず、いつも自分が穴を埋めている
  • 前の店では、同じ仕事が苦にならなかった
  • 上司が変わってから、急につらくなった
店長の役目が合わないサインかもしれない
  • 人に仕事を任せるより、自分で手を動かしたい
  • 数字を見る仕事に、どうしても気持ちが向かない
  • 現場の仕事に戻りたい気持ちが、ずっと続いている

左側に当てはまるものが多いなら、異動や人員の相談で状況が変わるかもしれません。右側が多いなら、店長を降りることや、別の仕事を考えてもいい時期です。

向き・不向きを一人で決めつけない

『自分は店長に向いてない』と決めつけてしまうと、ほかの道が見えなくなります。信頼できる人に話してみると、自分では気づかなかった強みを教えてもらえることも。

例えば、こんなふうに上司に聞いてみるのも一つです。

「正直、店長の仕事が自分に合っているのか迷っています。外から見て、どう思われますか?」
「数字は苦労してるけど、スタッフの育て方は上手だと思うよ」

店長に向く人の考え方は、店長に向いている人・向いていない人の特徴でも紹介しています。

店長を降りたい時の相談の仕方

先に結論

店長を降りたい時は、まず直属の上司に「相談したいことがある」と時間をもらいましょう。理由と、降りたあとにどう働きたいかをセットで伝えると、話が前に進みやすくなります。

『降りたいなんて言ったら、評価が下がるのでは』と不安になりますよね。ただ、黙って無理を続けるより、早めに相談したほうが会社も対応を考えやすいんです。

降りたい時に伝えることの例文

伝える場面言い方の例
時間をもらう「今後の働き方について相談したいことがあります。どこかで30分ほどお時間をいただけますか」
理由を伝える「店長の役目を続けるうちに、自分は現場の仕事のほうが力を出せると感じるようになりました」
希望を伝える「できれば、店長以外の立場でこの会社で働き続けたいと考えています」
引き継ぎに触れる「次の方が決まるまでは、引き継ぎをきちんと行います」

店長を降りたあとの待遇や役割は、会社の決まりで変わります。相談の段階で、どうなるかを確かめておきましょう。

相談の前に整理しておくこと
  • 降りたい一番の理由を、一言で言えるようにしておく
  • 降りたあと、どんな立場で働きたいかを考えておく
  • いつごろまでに変わりたいか、目安を決めておく
  • 引き継ぎで自分ができることを書き出しておく

降格の相談の進め方は、店長から一般社員に戻りたい時は?でくわしく紹介しています。

よくある失敗

つらさが限界になってから、勢いで「もう無理です」とだけ伝えてしまうことです。上司も何を変えればいいか分からず、話が止まってしまいます。少し早めに、理由と希望をそろえて相談してみてください。

店長の退職は何ヶ月前に伝える?手続きと転職の準備

先に結論

期間の定めのない雇用なら、法律上は退職の申し出から2週間で雇用が終わります。ただ、就業規則で「1か月前までに申し出る」などと決めている会社も多いので、まずは自分の会社の決まりを確かめましょう。

店長の退職は、引き継ぎやシフトの調整もあって、早めに伝えたいと考える方が多いですよね。

法律と就業規則の決まり

民法では、期間の定めのない雇用は、退職を申し入れた日から2週間がたつと終わると決められています。厚生労働省も、少なくとも2週間前までに申し出れば、法律上はいつでも辞められると説明しています。

ただし、会社の就業規則に退職の手続きが決まっている場合は、それに従って申し出る必要があります。厚生労働省の説明でも、「退職予定日の1か月前までに申し出ること」と定めている会社も多いとされています。

確かめておきたいこと

期間の定めのある契約の場合は、扱いが変わります。自分の契約の形と就業規則を確かめ、迷う時は労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談してみてください。

店長が退職を伝えてから辞めるまでの流れ

退職までの流れ
  1. 就業規則で、退職の申し出の時期と方法を確かめる
  2. 直属の上司に時間をもらい、退職の意思を伝える
  3. 退職日と、最後の出勤日を相談して決める
  4. 引き継ぎの内容を書き出し、次の店長や上司に渡す
  5. スタッフへの伝え方と時期を、上司と相談する
店長が退職を決めてから辞めるまでの流れを、就業規則の確認から引き継ぎまで順番に示した図解

店長の引き継ぎは、シフトや発注、数字の報告など、書き出すと量が多くなります。退職日から逆算して、余裕を持って伝えておくと安心です。

退職を伝える時の言い方の例

場面言い方の例
時間をもらう「大事なご相談があります。少しお時間をいただけますか」
退職の意思を伝える「考えた末に、退職させていただきたいと考えています」
時期を相談する「引き継ぎを考えて、退職日はご相談のうえで決めさせてください」
引き止められた時「お気持ちはありがたいのですが、気持ちは変わりません」

理由をくわしく話しすぎる必要はありません。前向きな言葉で、意思と時期をはっきり伝えるのがポイントです。

残っている有給休暇も確かめておく

退職前に、残っている年次有給休暇の日数も確かめておきましょう。厚生労働省は、管理監督者であっても年次有給休暇は一般の労働者と同じように与える必要があると説明しています。

年次有給休暇は、原則として働く人が請求する時季に与えるものとされています。引き継ぎの予定と合わせて、いつ休むかを上司と早めに相談しておくと、お互いに動きやすくなりますよ。

退職したあとの給付も確かめておく

退職したあとに雇用保険の基本手当を受ける場合は、ハローワークで手続きをします。正当な理由のない自己都合退職の場合、2025年4月1日以降に辞めた人の給付制限は原則1か月です。

ただし、5年のうちに2回以上、正当な理由なく自己都合で辞めた場合は3か月になります。「正当な理由」にあたるかどうかはハローワークが判断するので、手続きの時に確かめてみてください。

転職を考えるなら、相談先を早めに持っておく

先に知っておきたいこと

転職を考え始めたら、辞める前に相談先を持っておくと安心です。国のハローワークも、民間の転職支援も、それぞれにできることがあります。

『辞めてから考えればいい』と思うかもしれませんね。ただ、在職中のほうが、気持ちに余裕を持って次の仕事を比べられます。

相談先できること
ハローワーク国が無償で行う職業紹介や雇用保険の手続き、職業訓練の相談
会社の上司・人事店長を降りる相談、異動の相談
民間の転職支援サービス業界にくわしい担当者との面談、求人の紹介、面接日程の調整など

店長の経験を、どんな仕事に活かせるかは店長経験を活かせる仕事も参考にしてみてください。

転職を考え始めたら準備しておくこと

在職中にできる準備
  • 店長として任されてきた仕事を、書き出しておく
  • スタッフの育成やシフトの工夫など、取り組んだことをまとめる
  • 次の仕事で大事にしたい条件を、3つほどに絞る
  • 会社の就業規則で、退職の申し出の時期を確かめる

新しい分野の力を身につけたい時は、国の職業訓練(ハロートレーニング)もあります。受講料は無料で、相談や申し込みはハローワークで受け付けています。

再就職や転職を目指す人が、要件を満たすと月10万円の給付金を受けながら無料の職業訓練を受けられる「求職者支援制度」もあります。収入や資産などの要件があるので、くわしくはハローワークで確かめてみてください。

飲食業界の中で働き方を見直したい時は、飲食店に特化した人材紹介サービスのRestLab(レストラボ)のような相談先もあります。飲食業界にくわしいキャリアアドバイザーがマッチングを行い、面接日時の調整も代わりに行うと案内されています。

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知恵袋でよくある相談:店長を辞めたい

Yahoo!知恵袋にも、店長を辞めたいという相談が多く寄せられています。閲覧の多い相談から3つ選んで、要点をまとめてお答えしますね。

相談1:店長職を辞めるか、仕事自体を辞めるかで悩んでいます

接客業で店長を任されているけれど、店長だけを降りるか、会社ごと辞めるかで迷っている、という相談です。

まさに、この記事の判断表が役に立つ場面ですね。会社や仕事そのものは好きなら、まず店長を降りる相談から始めてみてください。

例えば、こんなふうに自分に問いかけてみると、どちらに近いかが分かりやすくなります。

自分への問いかけはいが多い時に近い道
今の会社の人や仕事は好き?店長を降りる、社内で異動する
店長でなければ、この会社で働き続けたい?店長を降りる
会社の働き方そのものが合わない?転職する
同じ業界で、別の会社も見てみたい?転職する

会社の働き方や方針そのものが合わないなら、転職を考えてもいい時期かもしれません。どちらか迷う時は、辞めたい理由を書き出して、表のどの行に近いかを見てみましょう。

相談2:店長を辞めて、まったく別の仕事に移ろうか考えています

店長を辞めて、店の仕事とは違う職種に移りたいと考えている、という相談です。

別の職種に移ることも、もちろん選べる道です。店長の仕事で身につけた、人への説明や調整、スタッフを教える力は、多くの職業に共通する力とされています。

国の職業情報(job tag)でも、傾聴や説明、調整、指導といった力が、職業をまたいで数値で示されています。次の仕事で何を活かしたいかを考えておくと、選びやすくなりますよ。

相談3:飲食店の店長を降りたい。仕事に追われて毎日が精一杯です

色々な仕事に追われて、店長を続けるのがしんどくなっている、という相談です。

毎日が精一杯の時は、まず休むことを優先してください。そのうえで、仕事の量を減らせないか、店長を降りられないかを上司に相談してみましょう。

社内で話しにくい時は、社外の窓口に相談することもできます。相談先は店長の悩みの相談先で紹介しています。

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店長の仕事の全体像を見直したい時は、店長とは?もあわせて読んでみてください。

よくある質問

店長を辞めたいと思うのは甘えですか?

甘えではありません。店長は責任が集まりやすい立場なので、辞めたいと感じるのは自然なことです。何を辞めたいのかを分けて考えてみましょう。

店長の退職は何ヶ月前に伝えればいいですか?

期間の定めのない雇用なら、法律上は申し出から2週間で雇用が終わります。ただ、就業規則で1か月前までなどと決めている会社も多いので、自分の会社の決まりを確かめてください。

店長を降りたいと言ったら、評価は下がりますか?

どう扱われるかは会社の決まりによります。相談の段階で、降りたあとの待遇や役割を確かめておくと安心です。

店長に向いてないと感じたら、すぐ辞めたほうがいいですか?

すぐに決める前に、店長の役目が合わないのか、今の店の環境が合わないのかを分けてみましょう。環境が原因なら、異動や人員の相談で楽になることもあります。

辞めるのを引き止められたらどうすればいいですか?

引き止められた理由を聞いたうえで、自分の気持ちが変わらないなら、退職日をはっきり伝えましょう。困った時は労働基準監督署や総合労働相談コーナーにも相談できます。

まとめ

この記事の要点
  • 店長を辞めたいと思った時は、何を辞めたいのかを分けて考える
  • 続ける・降りる・異動・転職の4つを並べて、自分に合う道を選ぶ
  • 向いてないと感じたら、役目が合わないのか環境が合わないのかを見分ける
  • 店長の退職は、法律の決まりと就業規則の両方を確かめて伝える
  • 転職を考えるなら、辞める前に相談先を持っておく
店長ドットコム

店長ドットコム 編集部

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