店長の在庫管理と発注|欠品とロスを減らす考え方

店長の発注と在庫管理を紹介する記事のアイキャッチ。バックヤードの棚に並んだ在庫と発注用のクリップボード

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店長になって発注を任されると『多く頼めば余るし、少なくすると足りなくなる…』と毎回迷いますよね。

結論から言うと、店長の発注は欠品とロスのちょうどいい間を探す仕事です。発注する商品を3つの種類に分けて、それぞれ決め方を変えると、迷う時間がぐっと減ります。

この記事を読めば、毎日の発注の流れと、在庫を見直すタイミングが分かります。

目次

店長の発注は「欠品」と「ロス」の間を探す仕事

先に結論

発注が少なすぎると欠品になり、お客様をがっかりさせてしまいます。多すぎると売れ残りや廃棄のロスが出ます。どちらもゼロにするのは難しいので、記録を見ながら少しずつちょうどいい量に近づけていきます。

『発注の正解って、どこかに書いてないの?』と思う方も多いはずです。ただ、ちょうどいい量はお店の立地や客層、季節で変わるので、自分のお店の記録から見つけていくしかないんです。

国の職業分類では、飲食店の店長は食品材料の仕入、小売店の店長は商品の仕入・販売などの仕事に従事する人として説明されています。仕入れと発注は、店長の仕事の中心にあるものなんです。

欠品とロス、それぞれが続くと起きること
  • 欠品が続くと、お客様が欲しい物を買えずに帰ってしまう
  • 欠品が続くと「あのお店はいつも無い」と思われ、再来店が減る
  • ロスが続くと、廃棄や値下げでお店に残る利益が減る
  • ロスが続くと、置き場所が埋まって古い在庫が残りやすくなる

発注と在庫管理はセットで考える

発注は「これから何を頼むか」、在庫管理は「今お店に何がどれだけあるか」です。今の在庫が正しくつかめていないと、どんなに考えて発注しても量はずれてしまいます。

だからこそ、発注の前にまず在庫を数える習慣が大事なんです。仕事全体の中での発注の位置づけは店長の仕事内容一覧でまとめています。

発注を「いつもの量」「天気・行事」「新商品」の3つに分ける

『全部の商品を毎回同じように悩んでいたら、時間が足りない』という方も多いですよね。そこで、発注する商品を3つの種類に分けて考えてみます。

先に結論

毎日ほぼ同じだけ売れる商品は「いつもの量」を決めて淡々と頼みます。天気や行事で売れ方が変わる商品は、その日の予定を見て増減します。新商品は少なめに始めて、売れ方を見て決めます。

発注の種類どんな商品か量の決め方見直すタイミング
いつもの量毎日ほぼ同じだけ売れる定番の商品や食材曜日ごとの売れた数をもとに、決まった量を頼む月に一度、売れ数の変化を見る。季節の変わり目
天気・行事で増減暑さ寒さ、雨、近くの行事、給料日前後で売れ方が変わる商品いつもの量を土台に、予定を見て増やすか減らすかを決める天気予報や行事の予定が分かった時。過ぎたあとに結果を記録
新商品初めて扱う商品や新メニュー少なめに始め、売れ方を見て追加する扱い始めてしばらくの間はこまめに。売れ方が落ち着いたら「いつもの量」へ移す
店長の発注を、いつもの量・天気や行事で増減・新商品の3つに分け、決め方と見直すタイミングを示した図解

この分け方の良いところは、悩む商品を絞れることです。いつもの量の商品は決めた量で頼み、時間をかけるのは天気・行事と新商品だけにできます。

天気・行事で増減する商品の考え方

例えば、暑い日に冷たい飲み物や麺類がよく出るお店なら、天気予報を見て前日に量を増やします。近くで行事がある日は、人の流れが変わることもありますよね。

大事なのは、増やした日・減らした日の結果を書き残しておくことです。「この行事の日は、いつもより多めでちょうどよかった」と分かれば、次の年に活かせます。

スタッフから聞く話も、大事な手がかりになります。例えば、こんなやり取りです。

「今日は暑かったので、冷たいメニューがいつもより早くなくなりました」
「ありがとう。明日も暑いみたいだから、少し多めに頼んでおきますね」

売場や厨房に立っているスタッフの気づきは、数字に出る前のサインです。発注の前に一声かけて聞いておくと、量の見込みが合いやすくなります。

記録は一言で十分

発注の記録は、きれいな表にしなくても大丈夫です。「雨・客数少なめ・惣菜が余った」のように、天気と結果を一言メモするだけでも、次の判断材料になります。

毎日の発注の流れ

『発注の時間になると、毎回バタバタする』という声もよく聞きます。流れを決めておくと、誰がやっても同じように進められるんです。

毎日の発注の流れ
  1. 売場とバックヤードの在庫を数える
  2. 前日や前の週の同じ曜日に、どれだけ売れたかを見る
  3. 天気予報と近くの行事の予定を確かめる
  4. 3つの種類ごとに発注の量を決めて、締め切りまでに送る
  5. 頼んだ量と、気になったことをメモに残す
毎日の発注を、在庫を数える・売れた数を見る・予定を確かめる・発注する・記録するの順に示した図解

発注の締め切りや届く曜日は、会社や取引先によって違います。新しいお店に来たばかりの時は、まず「いつまでに頼むと、いつ届くか」を一覧にしておくと安心です。

売れた数は「曜日」で比べる

売れた数を見る時は、前日だけでなく、前の週の同じ曜日と比べてみてください。平日と週末では売れ方がまったく違うお店も多いからです。

売上の見方については店長の売上管理で、客数と客単価に分けて考える方法を紹介しています。

飲食店と小売店で、発注の見方は少し違う

国の職業情報サイト(jobtag)では、ハンバーガーショップ店長について、食材の発注などのデスクワークにも責任を持つとされています。飲食店では、売れた料理の数から、使う食材の量を考えるのが特徴です。

見るところ飲食店の店長小売店の店長
頼む物料理に使う食材や消耗品売場に並べる商品
量の考え方料理の出る数と、仕込みに使う量から考える棚に並べたい量と、売れた数から考える
気にしたいこと予約の数、食材の鮮度と使い切り棚の大きさ、届く日と品出しの人手

どちらの場合も「今ある量を数えて、売れる量を見込み、足りない分を頼む」という骨組みは同じですよ。

在庫管理で欠品とロスを減らすコツ

『在庫の数が、帳簿と実際でいつも合わない…』と困っている方もいるかもしれません。在庫管理は、置き方と数え方を決めておくだけで、ずいぶん楽になるんです。

先に結論

在庫は、置き場所を決め、古い物から先に出し、定期的に数えることが基本です。数がずれた時は、そのままにせず理由を探すと、ロスや欠品の原因が見えてきます。

在庫管理で毎日見ておきたいこと
  • 商品ごとに置き場所が決まっていて、誰が見ても分かる
  • 先に届いた物から先に売場や調理に出している
  • 期限や鮮度が近い物が、奥に埋もれていない
  • 売場の商品が減った時に、補充する人が決まっている
  • 数がずれた商品をメモして、理由を確かめている

数がずれる理由には、数え間違い、補充の記録漏れ、破損などがあります。万引きによる被害も、その1つです。

『毎日全部を数えるなんて無理』と思いますよね。そんな時は、毎日数える商品と、週に一度まとめて数える商品を分けておくと続けやすくなります。売れ方が早い物や、傷みやすい物ほど、こまめに数えておきたい商品です。

警察庁がドラッグストア向けにまとめた防犯対策指針には、商品の面での対策として、万引きされにくい陳列方法や在庫管理の徹底が挙げられています。お店の防犯については店の防犯と万引き対策も参考にしてみてください。

よくある失敗

欠品が怖くて、全部の商品を多めに頼み続けることです。置き場所があふれて古い在庫が奥に残り、結局ロスが増えてしまいます。多めにするのは、天気や行事で売れると分かっている商品だけにしておきましょう。

発注をスタッフに任せる時のコツ

『自分が休みの日は、発注をどうしよう』と悩む店長も多いですよね。発注を任せられる人がいると、店長の休みも取りやすくなります。

先に結論

発注は一度に全部を任せず、いつもの量の商品から段階的に任せます。量の決め方の理由を一緒に話しておくと、任された人も自信を持って判断できます。

段階任せる範囲店長がすること
最初在庫を数えて記録する数え方と置き場所を一緒に確かめる
次いつもの量の商品の発注決めた量と、その理由を伝える
慣れてきたら天気・行事で増減する商品予定の見方と、過去のメモの使い方を教える
任せきれる段階新商品も含めた全体結果を一緒に振り返り、相談に乗る

任せる時は、例えばこんな声かけをしてみてください。

「〇〇さん、来週からこの棚の発注をお願いしたいんです。量はこの表のとおりで、迷った時はメモに書いておいてもらえれば、あとで一緒に見ます」
「分かりました。最初は確認してもらえると安心です」

業態ごとの発注の違いは、スーパーの店長の仕事内容でも紹介しています。

知恵袋でよくある相談:発注と在庫の悩み

Yahoo!知恵袋にも、発注や在庫についての相談が寄せられています。閲覧の多いものから3つ選んで、要点をまとめてお答えしますね。

相談1:フランチャイズのお店で、仕入れの商品や量を決めるのは店長?オーナー?

フランチャイズのコンビニで、仕入れる商品や量、お店のレイアウトを決めるのは誰なのか知りたい、という相談です。

結論から言うと、お店ごとの取り決めで変わります。オーナーが決める場合もあれば、日々の発注は店長に任されている場合もあります。

店長として働くなら、どこまで自分で決めてよいかを、最初にオーナーや上司と確かめておくのが一番です。決める人がはっきりしていると、発注の迷いも減りますよ。

相談2:新人社員で「欠品メンテ」を頼まれたが、何をすればいいか分からない

小売店の新入社員で、欠品の対応を任されたものの、具体的に何をすればいいか分からない、という相談です。

欠品の対応は、まず売場で品切れになっている商品を見つけることから始まります。バックヤードに在庫があれば補充し、無ければ発注の状況を確かめます。

分からないまま進めるより、先輩や店長に「今日はどの売場から見ればいいですか」と聞いてみてください。教える側も、何が分からないかが分かると説明しやすくなります。

相談3:発注した商品がお店に届くのは何曜日?

アルバイトとして働いていて、発注した商品がいつ届くのか知りたい、という相談です。

届く曜日や回数は、会社や取引先、商品によって違います。お店の中で決まっているので、店長や発注の担当の人に聞くのが確実です。

店長の側から見ると、届く日をスタッフにも共有しておくと、品出しの準備がしやすくなります。バックヤードに予定表を貼っておくだけでも、ぐっと動きやすくなりますよ。

店長として身につけた段取りの力を活かすなら

発注と在庫管理は、数字と売場の両方を見る仕事です。この段取りの力は、どのお店に行っても役に立ちます。

飲食業界で働き方を見直したくなった時は、飲食店に特化した人材紹介サービスに話を聞いてみるのも1つの方法です。今の会社での異動の相談と合わせて考えてみてください。

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よくある質問

店長の発注で、一番大事なことは何ですか?

発注の前に在庫を正しく数えることです。今ある量が分かっていないと、どんなに考えても発注の量はずれてしまいます。

発注の量を決める時、何を見ればいいですか?

前日と前の週の同じ曜日に売れた数、天気予報、近くの行事の予定を見ます。新商品は少なめに始めて、売れ方を見ながら追加しましょう。

ロスを減らすには、発注を減らせばいいですか?

全部を減らすと欠品が増えることがあります。ロスが多い商品を絞り込み、その商品だけ量を見直すのがおすすめです。

発注をアルバイトに任せてもいいですか?

会社のルールで認められていれば、段階的に任せることはできます。いつもの量の商品から始め、決め方の理由を一緒に伝えておくと安心です。

発注の数を間違えてしまった時は、どうすればいいですか?

気づいた時点で上司や本部に伝え、発注の締め切り前なら直せないか確かめてみてください。届いてしまった場合は、売り方を工夫するか、ほかのお店に回せないかを相談します。同じ間違いを防ぐため、どこでずれたかを記録しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 店長の発注は、欠品とロスのちょうどいい間を探す仕事
  • 発注は「いつもの量」「天気・行事で増減」「新商品」の3つに分けて決め方を変える
  • 毎日の流れは、在庫を数える・売れた数を見る・予定を確かめる・発注する・記録する
  • 在庫は置き場所を決め、古い物から先に出し、ずれた時は理由を探す
  • 発注はいつもの量の商品から段階的にスタッフに任せる
店長ドットコム

店長ドットコム 編集部

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