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シフトを組むたびに『この時間、人が足りない』『あの人ばかり土日に入ってる気がする』と頭を抱えていませんか。店長になって初めてシフトを任されると、何から決めればいいのか迷いますよね。
結論から言うと、シフトの作り方は「必要人数を決める、希望を集める、組む、調整する、公開する」の5ステップに分けると、ぐっと楽になります。 正解は店の規模や会社のルールで変わるので、自分の店に合う形を少しずつ作っていけば大丈夫です。
この記事を読めば、店長として公平で、しかも店が回るシフトを組む手順と、そのとき守りたい決まりが分かります。
店長のシフト作り、まず何から始める?
シフト作りは、いきなり名前を表に埋めるところから始めないのがコツです。先に「どの時間に何人いれば回るか」を決めておくと、あとの迷いが一気に減ります。
シフト作りで一番よくあるつまずきは、集まった希望をそのまま表に並べてしまうことなんです。そうすると、人が多すぎる時間と足りない時間がばらばらに出てきます。
国の職業情報サイトのjob tagでも、スーパー店長の仕事の1つに「勤務スケジュールの調整」が挙げられています。シフトは、店長の大事な仕事の1つなんですね。
店長のシフトは「店の地図」を作る仕事
『シフトって、空いてるところに人を入れるだけでしょ?』と思う方もいるかもしれません。実は、シフトはその日の店がどう動くかを決める、いわば店の地図なんです。
例えば、ランチのピークにレジ担当が1人しかいないと、並ぶお客様が増え、ほかのスタッフも落ち着いて動けません。逆に、暇な時間に人が多すぎると、手持ちぶさたなスタッフが出てしまいます。
| シフトがうまくいかない時の様子 | 考えられる原因 |
|---|---|
| ピークの時間だけいつも人が足りない | 時間帯ごとの必要人数を決めていない |
| 同じ人ばかり土日や夜に入っている | 割り振りのルールが店長の頭の中だけにある |
| 公開後の変更が多くてバタバタする | 希望の締め切りや変更の決まりがあいまい |
| 責任者がいない時間帯がある | 店長と副店長の勤務をずらしていない |
当てはまるものが1つでもあれば、次の5ステップのどこかで手を入れられます。
シフト作りは5ステップに分けると迷わない
必要人数を決める、希望を集める、組む、調整する、公開する。この順番で進めると、どこで困っているのかも見つけやすくなります。
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。シフト作りを5つの段階に分けて、それぞれで店長がやることと確かめることを表にしました。

| ステップ | 店長がやること | 確かめること |
|---|---|---|
| 1 必要人数を決める | 曜日と時間帯ごとに、何人いれば回るかを書き出す | ピーク・仕込み・閉店作業の時間が入っているか |
| 2 希望を集める | 締め切りと出し方を決めて、全員から希望をもらう | 出していない人に声をかけたか |
| 3 組む | 必要人数の枠に、希望を当てはめていく | 責任者・新人・ベテランの組み合わせ |
| 4 調整する | 足りない枠と多すぎる枠を、本人と話して直す | 希望と違う入り方をお願いした人に説明したか |
| 5 公開する | 決まったシフトを、決めた方法と期限で全員に知らせる | 全員が見られる形になっているか |
ステップ1 必要人数を決める
最初にやるのは、曜日と時間帯ごとの「何人いれば回るか」を決めることです。人の名前はまだ入れません。
売上の多い曜日、ランチやディナーのピーク、品出しや仕込み、閉店作業の時間を思い浮かべながら、枠だけを作っておきましょう。人件費とのつながりは店長の人件費管理で詳しく紹介しています。
レジ・ホール・キッチン・品出しのように、持ち場ごとに何人要るかを考えると決めやすくなります。前の月のシフトで「足りなかった時間」「多かった時間」をメモしておくと、次の月の枠づくりに使えます。
ステップ2 希望を集める
次に、スタッフから出勤できる日と時間の希望を集めます。ここで大事なのは、締め切りと出し方を毎回同じにすることです。
厚生労働省のシフト制の留意事項でも、シフト表を作る時に「事前に労働者の意見を聴取すること」が考えられる取り決めの例として挙げられています。希望を聞いてから組むのは、スタッフとの約束を守る第一歩なんですね。
- 「〇日までに、来月の入れる日と時間を、紙かグループのメッセージで出してください」と毎月同じ形で伝える
- 「入れない日」だけでなく「できれば多めに入りたい」「減らしたい」も書ける欄を作る
- 締め切りの前日に、まだ出していない人へ一声かける
ステップ3 組む
ステップ1で作った枠に、集まった希望を当てはめていきます。埋める順番は「人が足りにくい枠から」がおすすめです。
土日の夜や早朝など、入れる人が限られる枠から先に埋めると、最後に穴が残りにくくなります。
ステップ4 調整する
組んでみると、どうしても足りない枠や、人が多すぎる枠が出てきます。ここで、本人に相談しながら直していきます。
『自分で勝手に動かしたほうが早いのに』と思うこともありますよね。ただ、希望と違う入り方をお願いする時は、ひと言相談するだけで受け止め方がまったく違ってきます。
| 調整のお願いの言い方 | 伝わりやすくする工夫 |
|---|---|
| 「〇日の夜、1人足りなくて困っています。もし入れそうなら助かります」 | 理由と、無理なら断っていいことを一緒に伝える |
| 「△日は人が多いので、別の日に移ってもらえませんか」 | 移ってほしい日の候補を2つほど出す |
| 「今月は希望より少し少なめになってしまいました。来月は優先して入れますね」 | 次の月の約束をそえる |
ステップ5 公開する
最後に、決まったシフトを全員に知らせます。いつまでに、どこで見られるようにするかを、あらかじめ決めておきましょう。
シフト制の留意事項でも、「確定したシフト表などを労働者に通知する期限や方法」をあらかじめ話し合って決めておくことが挙げられています。毎回同じ時期に同じ場所で見られると、スタッフも予定を立てやすくなります。
公平で回るシフトにするための組み方のコツ
全員の希望をすべてかなえることはできなくても、決め方が見えていれば不公平感はぐっと減ります。割り振りのルールを、店長の頭の中から外に出しておきましょう。
『あの人ばかりいい時間に入ってる』という声が出ると、店長としては気になりますよね。実は、本当に偏っている時より、決め方が見えないことで不満が出ている場合も多いんです。
不公平に見えないためのルールづくり
- 土日や夜など人気のない枠を、特定の人に偏らせていないか月ごとに数えている
- 希望の締め切りに遅れた人の扱いを、全員同じにしている
- 「ベテランだから」「仲がいいから」で入りやすい枠が決まっていない
- シフトを減らす時は、理由を本人に伝えている
- 決め方のルールをスタッフに説明したことがある
ルールは細かく作りすぎなくて大丈夫です。「希望の締め切り」「足りない枠の頼み方」「減らす時の伝え方」の3つが決まっていれば、まずは十分ですよ。
回るシフトにするための組み合わせ
人数が足りていても、組み合わせが悪いと店はうまく回りません。新人だけの時間や、レジができる人がいない時間ができていないかを見ておきましょう。
| 時間帯の例 | 意識したい組み合わせ |
|---|---|
| 開店準備 | 開け方を知っている人を最低1人 |
| ピーク | 一番速い人と、新人を同じ持ち場に固めない |
| アイドルタイム | 新人に教える時間として使う |
| 閉店作業 | レジ締めと戸締まりを任せられる人を1人 |
新人をいきなりピークの一番忙しい持ち場に入れるのは、本人も周りも大変です。教える時間をシフトに組み込む考え方は店長の新人教育・人材育成でも紹介しています。
店長とシフトが被らない時間帯をどう作る?
店長とシフトが被らない日は、副店長やリーダーが責任者になれるように組んでおきます。店長がいない時間でも店が回る形を作ることが、店長自身の休みにもつながります。
店長が毎日すべての時間に入るのは、続けられる働き方ではありませんよね。そこで大事なのが、店長と副店長、時間帯責任者のシフトを少しずらして、責任者の誰かが店にいる形にすることです。

店長と副店長の勤務をずらす組み方
例えば、店長が開店から夕方まで入る日は、副店長が昼から閉店まで入るようにします。重なる昼の時間に、引き継ぎや相談をまとめて済ませる形です。
- 週の中で、店長がいない時間帯を書き出す
- その時間の責任者を、副店長やリーダーから決める
- 責任者に任せることと、店長に連絡することを分けて伝える
- 店長と責任者が重なる時間に、引き継ぎの時間を取る
- 1か月やってみて、困ったことを一緒に見直す
副店長の役割は副店長とは?店長との違い・仕事内容でも紹介しています。
「店長とシフトが被らないようにしたい」と言われたら
スタッフの側から『店長とシフトが被らないほうが気が楽』という声を聞くことも、ないとは言えません。そう言われるとドキッとしますよね。
ただ、これは店長が悪いという話とは限りません。店長がいると緊張する、ミスを見られるのが不安、という気持ちから出てくることも多いものです。
「そう感じさせていたなら教えてくれてありがとう。何か言いにくいことがあれば、いつでも聞かせてね」と返しておくと、次の話につながりやすくなります。シフトで避けるかどうかより、まずは話しやすい関係を作るほうが先です。
話しかけ方のコツは店長とスタッフのコミュニケーションで紹介しています。
シフト作りで店長が知っておきたいルール
休憩、労働時間、高校生の深夜の勤務、確定後の変更。この4つは、シフトを組む時に特に関わる決まりです。最終的な判断は、会社の就業規則や労働基準監督署・専門家に確かめてください。
『法律の話は苦手で…』という方も多いはずです。ここでは、シフトに直接関わるものだけを厚生労働省の説明からまとめておきますね。
| 決まり | 厚生労働省などの説明 | シフトでの気をつけ方 |
|---|---|---|
| 休憩 | 労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間を、労働時間の途中に与える | 長い勤務の人の休憩時間をシフト表に書いておく |
| 法定労働時間 | 1日8時間、1週間40時間を超えて働かせてはいけない(36協定を結んで届け出た場合などを除く) | 1人の週の合計時間を確かめる |
| 法定休日 | 少なくとも毎週1日か、4週間で4日以上の休日 | 連続して入りすぎていないか見る |
| 18歳未満 | 午後10時から午前5時までの深夜の勤務は原則禁止。時間外労働・休日労働も原則禁止 | 高校生を閉店作業の遅い時間に入れない |
| 確定後の変更 | 一旦確定したシフトの変更は労働条件の変更にあたり、双方の合意の上で行う | 公開後に動かす時は本人の了解をもらう |
休憩中に電話や来客の対応を頼んでいると、休憩時間ではなく労働時間とみなされます。休憩の人がレジに呼ばれてしまわないよう、休憩の時間帯にも人を残しておきましょう。
一方的に決めない・急に減らさない
シフト制の留意事項では、「使用者が一方的にシフトを決めることは望ましくなく」とされています。シフトを大きく減らす時も、理由を伝えて本人と話すのが基本です。
「来月は暇そうだから」と、本人に何も言わずに入る日を大きく減らしてしまうこと。スタッフにとっては収入に関わる大事な話なので、減らす前にひと言相談しておきましょう。
高校生の試験期間についても、厚生労働省の自主点検表に「本人の希望に反してシフトを入れていませんか」という項目があります。詳しくはアルバイトの労働時間と休憩のルールと高校生アルバイトを雇う時の注意点をご覧ください。
厚生労働省のいわゆるシフト制の留意事項の案内ページも、一度目を通しておくと安心です。
シフトについてのよくある相談と、人が足りない時の考え方
シフトに関する相談は、スタッフ側の不安から出てくるものが多いものです。店長側の事情を伝えつつ、決め方を見えるようにすると、同じ相談はぐっと減ります。
ここでは、シフトについてよく見かける相談を、店長の立場から考えてみます。
相談1 始めたばかりなのに、シフトにほとんど入れてもらえない
アルバイトを始めたばかりの高校生から、『シフトを全然入れてもらえない』という相談はよくあります。本人は、嫌われているのではと不安になっているんですよね。
店長側には、教える人がいる時間にしか新人を入れられない、という事情があることも多いものです。それなら、その事情を本人に伝えておくだけで不安はかなり小さくなります。
「今は〇〇さんが教えられる時間に入ってもらっているから、少なめになっているんだ。仕事を覚えたら入れる日を増やしていくね」
相談2 急にシフトを減らされた理由を知りたい
『前は週に何回も入っていたのに、急に週1になった。理由を聞いてもいいのかな』という相談もあります。聞いていいのかどうか、迷ってしまう気持ちは自然です。
店長としては、売上や人数の都合で減らす時ほど、先に理由を伝えておきたいところです。理由が分からないと、スタッフは自分の何かが悪かったのかと考えてしまいます。
相談3 次のシフトがいつか、どうやって店長に聞けばいい?
『次のシフトがいつ入っているか、メールで聞いても失礼じゃない?』という相談は、とても多く見られます。それだけ、シフトの確認の仕方に迷うスタッフが多いということなんです。
店長側でできる工夫は、シフトの公開の場所と時期を決めて、全員に伝えておくことです。「シフトは毎月〇日に休憩室に貼り出します。写真を撮っておいてね」と決まっていれば、わざわざ聞かなくても済みます。
スタッフがシフトの相談をする時の伝え方はシフトの相談を店長にする時の伝え方で紹介しています。
人が足りない時のシフトはどう考える?
人が足りない月は、店長が自分で全部埋めたくなりますよね。ただ、それを続けると店長がもたなくなるので、仕組みで埋める方法を考えておきましょう。
『結局、足りないところは自分が入るしかない』と思っている店長は多いはずです。気持ちはよく分かりますが、それが当たり前になると、店長の休みがどんどん減ってしまいます。
- 本当にその時間にその人数が要るか、必要人数を見直したか
- 作業の順番を変えて、人の少ない時間でも回る形にできないか
- 近くの店や本部に、応援をお願いできる仕組みがあるか
- 採用をいつ始めるか決めているか
- 店長が入る日が、続けて増えすぎていないか
足りない状態が何か月も続くなら、シフトの工夫だけでなく採用も合わせて考える時期です。採用の進め方は店長のアルバイト採用、人手不足の店の回し方は人手不足の店を回す店長の工夫にまとめています。
シフトの悩みが大きくなりすぎた時は
シフトのことで毎月夜遅くまで悩み、休みもろくに取れない状態が続いているなら、一度立ち止まって考えてみてください。まずは上司や本部に相談して、人の配置や応援の仕組みを一緒に考えてもらうのが先です。
それでも働き方が変わらず、飲食業界で別の店や会社を見てみたくなった時は、業界に詳しい人に話を聞いてみる方法もあります。
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よくある質問
シフトは何日前に公開すればいいですか?
法律で一律に決まった日数はありません。会社の就業規則や店のルールを確かめたうえで、スタッフと話し合って公開の期限と方法を決めておくのがおすすめです。毎回同じ時期に公開すると、スタッフも予定を立てやすくなります。
店長がシフトを決める時、希望を全部聞かないといけませんか?
全員の希望を全部かなえるのは難しいものです。ただ、厚生労働省のシフト制の留意事項でも、事前に意見を聞くことが取り決めの例として挙げられています。希望を聞いたうえで、かなえられない時は理由を伝えておきましょう。
店長とシフトが被らない日に、何かあったらどうすればいいですか?
店長がいない時間の責任者を決め、責任者に任せることと店長に連絡することを分けておくと安心です。連絡がつかない時の連絡先も、あわせて決めておきましょう。
公開した後にシフトを変えたい時は、どうすればいいですか?
一旦確定したシフトの変更は、労働条件の変更にあたり、双方の合意の上で行うものとされています。変えたい理由を伝えて、本人の了解をもらってから変更しましょう。
まとめ
- 店長のシフトの作り方は「必要人数を決める、希望を集める、組む、調整する、公開する」の5ステップで考える
- 公平さは、割り振りのルールが見えることで伝わる
- 店長とシフトが被らない時間帯には、副店長やリーダーを責任者として置く
- 休憩・労働時間・18歳未満の深夜・確定後の変更の決まりは、組む前に確かめる
- 人が足りない時は店長が1人で埋めず、応援や採用も合わせて考える





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