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店長になると、会社から「来月の目標を出して」と言われる場面が出てきますよね。『売上目標以外に、何を書けばいいの?』と手が止まってしまう方も多いはずです。
結論から言うと、店長の目標は「結果の数字」「行動の数字」「店の状態」の3段に分けて立てると、迷わずに書けます。結果だけを目標にすると、毎日なにをすればいいかが見えなくなるからなんです。
この記事を読めば、店長の目標の例と目標シートの型、売上目標を毎日の行動に落とす手順が分かります。
店長の目標は「結果・行動・店の状態」の3段で考える
店長の目標は、月末に見る「結果の数字」、毎日見る「行動の数字」、数字に出にくい「店の状態」の3段で考えます。3段がつながっていると、スタッフにも何を頑張ればいいかが伝わりやすくなります。
会社から渡される目標は、売上や人件費のような「結果の数字」が中心です。ただ、結果の数字は月末になってみないと分かりません。
途中で『このままで届くのかな』と不安になっても、打つ手が見えないんですよね。そこで、結果につながる「行動の数字」を、店長が自分で決めておきます。
さらに、数字では測りにくい「店の状態」も目標に入れておくと、スタッフの育成や売場づくりのような大事な仕事が後回しになりません。
| 段 | 何を目標にするか | 確かめるタイミング | 決める人 |
|---|---|---|---|
| 結果の数字 | 売上、客数、人件費など、会社が見る数字 | 週ごと・月末 | 会社から示されることが多い |
| 行動の数字 | 声かけ、品出し、清掃など、毎日の行動の回数や時間 | 毎日 | 店長が決める |
| 店の状態 | スタッフの育ち方、売場の整い方、お店の雰囲気 | 月に1回ほど | 店長とスタッフで決める |
3段に分けると何がいいのか
結果の数字だけを追うと、スタッフには「とにかく売って」としか伝わりません。行動の数字があれば、「今日はおすすめの声かけを意識しよう」と具体的に話せます。
例えば、朝礼でこんなふうに伝えられるようになります。
「今月は客単価を上げたいので、今日は会計の前におすすめの一品を一声かけてみましょう」
結果と行動がつながっていると、スタッフも『自分の動きがお店の数字に関わっている』と感じやすいんです。

店長の目標の例|3段ごとの目標シートの型
目標シートは「結果の数字1〜2個」「行動の数字2〜3個」「店の状態1〜2個」くらいの量がちょうどいいです。多すぎると、どれも中途半端になってしまいます。
ここからは、店長の目標の例を3段ごとに並べてみます。業態や会社によって使う数字は違うので、自分のお店に近いものを選んでみてください。
結果の数字の目標の例
結果の数字は、会社から示された予算や前の年の同じ月の実績をもとに決めることが多いです。
| 目標の例 | 向いている時 |
|---|---|
| 今月の売上を予算に届かせる | 会社から月ごとの予算が出ている時 |
| 客数を前年の同じ月より増やす | 来店する人が減ってきている時 |
| 客単価を先月より上げる | 来店数はあるのに売上が伸びない時 |
| 人件費を予算の範囲に収める | シフトの組み方を見直したい時 |
| 廃棄やロスを先月より減らす | 仕込みや発注の量にばらつきがある時 |
売上を客数と客単価に分けて見る方法は、店長の売上管理で詳しく紹介しています。
行動の数字の目標の例
行動の数字は、結果の数字を動かすために「毎日なにをするか」を数えられる形にしたものです。
| 結果の数字 | つながる行動の数字の例 |
|---|---|
| 客数を増やす | 店頭の看板やおすすめの掲示を週に1回替える、入口まわりの清掃を開店前とピーク後に行う |
| 客単価を上げる | 会計前のおすすめの一声を全員で行う、一緒に買いたくなる商品を近くに並べる |
| 再来店を増やす | お見送りの一言をそろえる、品切れの確認を時間を決めて行う |
| 人件費を収める | 日ごとの人時売上を締めの時に記録する、ピーク前後の人数を見直す |
| ロスを減らす | 発注前に在庫を数える、売れ残りを曜日ごとにメモする |
人件費とシフトのつながりは、店長の人件費管理を見てみてください。
店の状態の目標の例
店の状態の目標は、数字には出にくいけれど、あとから結果の数字に効いてくるものです。
- 新人が一人でレジを任せられるようになる
- 開店前の売場チェックを、店長がいない日でも同じようにできる
- スタッフ全員が今月のおすすめ商品を説明できる
- 困った時に相談しやすい雰囲気をつくる
- バックヤードの物の置き場所を決めて、探す時間を減らす
『店の状態って、どうやって達成したか判断するの?』と思いますよね。その時は「新人が一人でレジ締めまでできた」のように、できた・できないで確かめられる言い方にしておくと分かりやすいです。
そのまま使える目標シートの型
3段をまとめると、目標シートは次のような形になります。
| 段 | 今月の目標 | 毎日・毎週やること | 確かめ方 |
|---|---|---|---|
| 結果の数字 | 客単価を先月より上げる | 週ごとに客単価を確認する | レジのデータを見る |
| 行動の数字 | 会計前のおすすめの一声 | ピークの時間帯に全員で行う | 締めの時に声かけできたかを振り返る |
| 店の状態 | 全員がおすすめ商品を説明できる | 朝礼で説明の練習をする | 月末に一人ずつ説明してもらう |
目標シートの書き方や項目は、会社のフォーマットが決まっていることもあります。その場合は会社の形に合わせて、行動の数字や店の状態はメモ欄や自分用のノートに書いておけば大丈夫です。
KPIとは?売上目標を行動の数字に落とす手順
KPIは、最終的な目標に届いているかを途中で確かめるための数字のことです。店長の場合は、結果の数字を分けていき、毎日見られる行動の数字まで落とすとKPIになります。
KPIという言葉を聞くと、難しく感じる方もいるかもしれません。店長の仕事に置きかえると、「月末の結果を待たずに、途中で順調かどうかを見るための数字」と考えておけば十分です。
例えば売上の目標があるなら、それを客数と客単価に分け、さらに「何をすれば客単価が動くか」まで下ろしていきます。この一番下にある、毎日数えられる数字がKPIの候補になります。
- 会社から示された結果の数字(売上の予算など)を確認する
- 結果の数字を、客数と客単価のように2〜3個に分ける
- 先月の数字と比べて、一番弱いところを1つ選ぶ
- 弱いところを動かす行動を、スタッフと一緒に出し合う
- 行動の中から1〜2個を選び、毎日数えられる形にする
- 1〜2週間ごとに結果の数字と見比べ、続けるか見直すかを決める

KPIを決める時に気をつけたいこと
KPIはたくさん作るほど、管理するだけで手いっぱいになります。1つの結果の数字に対して、KPIは1〜2個に絞るのがおすすめです。
また、スタッフが自分の動きで変えられない数字は、KPIにしても意味がありません。天気や近くのイベントのように、お店の外で決まることは目標に入れないようにしましょう。
「声かけを増やす」のように、数えられない言い方のままにしてしまうことです。「ピークの時間帯に会計前の一声を全員で行う」のように、誰が、いつ、何をするかまで書くと、できたかどうかを振り返れます。
目標をスタッフと共有して続けるコツ
目標は、店長が一人で抱えるより、スタッフに「なぜそれを目指すのか」まで伝えたほうが続きます。結果より行動の数字を共有すると、スタッフも動きやすくなります。
『目標を伝えても、スタッフが乗ってこない…』という悩みもよく聞きます。実は、売上の数字だけを伝えても、アルバイトやパートの方には自分ごとにしにくいんです。
それよりも、行動の目標と、その理由をセットで伝えてみてください。
目標の伝え方の例文
| 場面 | 伝え方の例 |
|---|---|
| 朝礼で今月の目標を伝える | 「今月は、また来たいと思ってもらえるお店を目指します。そのために、お見送りの一言をそろえていきましょう」 |
| 行動の目標を頼む | 「〇〇さん、今日のピークは会計前のおすすめの一声をお願いできますか」 |
| 途中で結果を共有する | 「先週は客単価が少し上がりました。皆さんの声かけのおかげです」 |
| 届かなかった時 | 「今月は目標に届きませんでした。どこを変えると良さそうか、意見を聞かせてください」 |
朝礼で短く伝える話し方は、店長の朝礼・ミーティングも参考にしてみてください。
目標を続けるためのチェック
- 目標シートを、スタッフが見られる場所に貼っている
- 行動の数字を、締めの時に一言でも振り返っている
- できたことを、その日のうちに言葉にして伝えている
- 1〜2週間ごとに、続けるか見直すかを決めている
- 月末に、上司への報告と次の月の目標をセットで考えている
月末の結果は、上司や本部へ報告する機会でもあります。報告の書き方は店長の報告・日報の書き方で例文と一緒に紹介しています。
店長の目標設定でよくある相談
Yahoo!知恵袋にも、店長の目標の立て方についての相談が寄せられています。閲覧の多いものから3つ選び、要点をまとめてお答えしますね。
初めて店長になり、売上目標をどう決めればいいか分からない、という相談です。
まずは、前の年の同じ月と、直近の数か月の実績を並べてみるのが出発点です。そこに、決まっているイベントや連休、改装などの予定を書き足していきます。
そのうえで、上司に「この実績をもとに、この目標を考えています」と根拠ごと相談してみてください。初めての店長に、一人で完璧な数字を出すことを求める会社は多くありません。
複数店舗のうちの1店で店長をしていて、売上が悪かった月の振り返りを求められた、という相談です。
反省点は、「売上が足りなかった」で止めずに、客数と客単価のどちらが下がったのかまで分けて書いてみてください。原因が分かれば、改善策は行動の数字の形で書けます。
例えば「客数が平日の夕方に減っていたので、夕方の店頭のおすすめ掲示を週に1回替える」のように書くと、上司も次の月に確かめやすくなります。
店長とスタッフの間で日誌をやりとりしていて、「明日の目標」の欄がうまく書けない、という相談です。
「明日の目標」が続かない時は、店の目標シートの行動の数字から1つ選んでもらう形にすると書きやすくなります。自分で一から考えるより、選ぶほうが負担は小さいんです。
店長からの返事は、結果の良し悪しより「やってみたこと」に一言触れるだけでも十分ですよ。
目標を立てる力は、どこでも活きる
結果を分けて行動の数字に落とし、スタッフと一緒に振り返る力は、店長として身につけた大きな強みです。この力を、別のお店や会社で試してみたくなることもありますよね。
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よくある質問
店長の目標にはどんなものがありますか?
売上や客数などの「結果の数字」、声かけや品出しなどの「行動の数字」、スタッフの育ち方や売場の整い方などの「店の状態」の3つに分けて考えると立てやすくなります。業態や会社によって使う数字は違うので、自分のお店に合うものを選んでみてください。
店長の目標の例を教えてください。
例えば「客単価を先月より上げる」を結果の数字、「ピークの時間帯に会計前のおすすめの一声を全員で行う」を行動の数字、「全員がおすすめ商品を説明できる」を店の状態の目標にする形があります。3段がつながるように並べるのがポイントです。
KPIはいくつ決めればいいですか?
1つの結果の数字に対して、1〜2個に絞るのがおすすめです。たくさん決めると管理だけで手いっぱいになり、スタッフにも伝わりにくくなります。
目標に届かなかった時はどうすればいいですか?
結果の数字を分けて、どこが弱かったのかを確かめます。そのうえで行動の数字を見直し、上司には原因と次の月の行動をセットで報告すると、話が前に進みやすくなります。
まとめ
- 店長の目標は「結果の数字」「行動の数字」「店の状態」の3段で考える
- 結果の数字は1〜2個、行動の数字は2〜3個、店の状態は1〜2個くらいが目安
- KPIは、結果の数字を分けていき、毎日数えられる行動の数字まで落としたもの
- 行動の目標は、誰が、いつ、何をするかまで書くと振り返りやすい
- スタッフには、目標の理由と行動をセットで伝える





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