店長経験を活かせる仕事|身についた力が強みになる職種

店長経験を活かせる仕事を紹介する記事のアイキャッチ。事務机の上で経験を書き出すメモとペン

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店長として働いてきたけれど、『この経験って、ほかの仕事でも役に立つの?』と不安になっていませんか。店長の仕事は毎日が慌ただしくて、自分に何が身についたのか、言葉にしにくいですよね。

結論から言うと、店長の経験は「人」「数字」「段取り」「お客様」の4つに分けると、活かせる仕事が見えてきます。全部を強みにしなくても、4つのうち1つか2つを選んで伝えれば大丈夫です。

この記事を読めば、店長経験を活かせる仕事と、自分の経験の書き出し方、強みとして伝える言い方が分かります。

目次

店長経験を活かせる仕事はある?まず知っておきたいこと

先に結論

店長の仕事で使ってきた力は、ほかの多くの仕事でも求められています。ただ、「店長をしていました」だけでは伝わりにくいので、経験を細かく分けて言い換えることが大切です。

店長の仕事は、スタッフの採用や教育、売上や発注の管理、開店から閉店までの段取り、お客様の対応と、本当に幅が広いですよね。『何でもやってきたけど、何が得意かと聞かれると困る…』という方も多いはずです。

実は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、いろいろな職業に共通するスキルが項目ごとに数値で示されています。その中には、店長の仕事でおなじみの力がたくさん並んでいるんです。

job tag のスキル項目店長の仕事で近い場面
傾聴力スタッフの相談や、お客様の要望を聞く
説明力新人に仕事の手順を教える、朝礼で伝える
他者との調整シフトの希望をまとめる、本部と店の間に立つ
指導アルバイトの教育、注意やほめ方の工夫
交渉・説得取引先とのやりとり、スタッフに協力をお願いする
複雑な問題解決急な欠勤や機械の不調が重なった時の立て直し

資料によると、傾聴力はすべての職業群で平均値が最も高いスキルで、指導も全体で上位に入っています。それだけ、どの仕事でも求められている力だということですね。

ただし、これは「店長経験者が有利」という意味ではありません。店長の仕事で使ってきた力が、ほかの仕事でも使われている、と考えておくのがちょうどいいです。

店長の仕事を振り返っておく

活かせる仕事を探す前に、店長として何を任されていたかを振り返っておきましょう。

店長の仕事の全体像は店長とは?意味と役割、店長の仕事の全体像にまとめています。読みながら「これはやっていた」「これは任されていなかった」と印をつけていくと、書き出しが楽になりますよ。

店長の経験を「人・数字・段取り・お客様」の4つに分けて見る

4つに分けると、活かせる仕事が具体的になる

店長の経験をひとかたまりで見ると、ぼんやりしてしまいます。「人」「数字」「段取り」「お客様」の4つに分けると、それぞれが活きる仕事を結びつけやすくなります。

ここからは、店長の経験を4つに分けて、それぞれが活きる仕事を見ていきますね。

店長の経験を人・数字・段取り・お客様の4つに分け、それぞれが活きる仕事をまとめた図解
経験の種類店長としてやってきたこと活かせる仕事の例
人採用面接、新人教育、シフト、面談人事・採用、教育担当、スーパーバイザー、エリアマネージャー
数字売上・人件費・発注・在庫の管理、日報本部の営業管理、店舗の数字をまとめる事務、営業
段取り開店準備、作業の割り振り、衛生や安全の点検店舗運営、施設の運営、物流や工場の現場のまとめ役
お客様接客、要望の聞き取り、お困りごとへの対応営業、窓口や受付の仕事、お客様対応の部署

「人」の経験が活きる仕事

スタッフの採用や教育、シフトづくりを任されてきた経験は、人に関わる仕事で活きます。

例えば、人事や採用の担当は、面接で応募者の話を聞いたり、入社した人の受け入れを準備したりする仕事です。アルバイトの面接や新人教育をしてきた店長なら、仕事の流れをイメージしやすいはずです。

また、飲食店の求人・転職サイトのクックビズでは、職種の区分に「SV・エリアマネージャー(候補)」や「本部職(人事、業態・メニュー開発等)」があります。店長の経験をそのまま広げていく仕事として、こうした職種を探す人もいます。

「数字」の経験が活きる仕事

売上や人件費、発注を毎日見てきた経験は、数字を扱う仕事で活きます。

店長は「売上が落ちた日はなぜか」「来週のシフトは何人で回すか」を数字で考えてきましたよね。その考え方は、本部で店の数字をまとめる仕事や、目標を追う営業の仕事につながります。

ただ、本部の仕事では表計算ソフトでの集計や、会議用の資料づくりが増えることも。店長のうちに、週ごとの売上を自分で表にしてみると練習になりますよ。

「段取り」の経験が活きる仕事

開店準備や作業の割り振り、衛生や安全の点検を回してきた経験は、段取りが大事な仕事で活きます。

店長は、限られた人数と時間でその日の仕事を終わらせるために、毎日段取りを組んでいますよね。「誰が、いつ、何をするか」を決めてきた経験は、店舗運営や施設の運営、現場のまとめ役の仕事で役に立ちます。

急な欠勤が出た日に、残った人数で仕事の順番を組み直した経験もありますよね。決まった手順どおりに進まない時に、その場で優先順位をつけ直す力は、現場をまとめる仕事でとても大事にされます。

面接では「欠勤が出た日は、お客様に影響が出やすい作業から先に人を回すようにしていました」のように、判断の順番まで話せると伝わりやすくなります。

「お客様」の経験が活きる仕事

お客様の要望を聞いたり、お困りごとに対応したりしてきた経験は、人と接する仕事で活きます。

job tag の知識の項目では、「顧客サービス・対人サービス」が全体で最も平均値の高い知識で、販売・営業の職業やサービスの職業で特に高くなっています。お客様と向き合ってきた経験は、多くの仕事で求められているんです。

『接客しかしてこなかった』と思う方もいるかもしれません。でも実は、お客様の声を聞いて店のやり方を変えてきた経験は、営業や窓口の仕事でそのまま使える力なんです。

4つのうち、どれを軸にすればいい?

『4つとも少しずつやってきたから、どれを選べばいいか分からない』という方もいますよね。そんな時は、次の表で今の気持ちに近い行を探してみてください。

今の気持ち軸にしたい経験まず見てみたい仕事
スタッフが育っていくのを見るのが好きだった人教育担当、採用担当、スーパーバイザー
売上の数字を見て作戦を考えるのが楽しかった数字本部の営業管理、営業
仕事の流れを決めて、店が回るとほっとした段取り店舗運営、施設の運営、現場のまとめ役
お客様に「ありがとう」と言われるのがうれしかったお客様窓口や受付、お客様対応、営業
店長の仕事そのものは嫌いではない4つ全部別の会社や業態の店長、店舗の本部の仕事

軸は1つに決めきらなくても大丈夫です。「人と段取り」のように2つを組み合わせると、応募できる仕事の幅も広がりますよ。

例えば、人と段取りを組み合わせるなら、新しい店の立ち上げを手伝う仕事や、複数の店の運営を支える本部の仕事も候補に入ってきます。数字とお客様を組み合わせるなら、売上の目標を持ちながらお客様と向き合う営業の仕事が近くなります。

自分の店長経験を4つに分けて書き出してみよう

書き出すのは「やったこと」と「工夫したこと」の2つ

経験を書き出す時は、任されていた仕事だけでなく、そこで自分なりに工夫したことも書いておきましょう。工夫したことが、そのまま強みの説明になります。

4つの分け方が分かったら、次は自分の経験を書き出していきます。頭の中で考えるより、紙やメモに書いた方がずっと整いやすいですよ。

店長経験の書き出し方
  1. 紙を4つに区切り、「人」「数字」「段取り」「お客様」と書く
  2. 店長として任されていた仕事を、それぞれの欄に書いていく
  3. その中で、自分なりに工夫したことに印をつける
  4. 印をつけたことの中から、話しやすいものを2つ選ぶ
  5. 選んだ2つを、1〜2文で説明できるように言葉にする

書き出す時の言い方の例

書き出す時は、「〇〇をしていました」だけで終わらせず、「何のために」「どう工夫したか」まで書いておくと強みになります。

経験の種類ただの事実強みとして伝わる書き方
人新人教育をしていました新人が早く一人立ちできるよう、教える順番を決めて店で使っていました
数字発注を担当していました曜日ごとの売れ方を見て発注量を変え、廃棄を減らす工夫をしていました
段取り開店準備をしていました開店前の作業を表にして、誰が担当しても同じ流れでできるようにしました
お客様接客をしていましたお客様からよく聞かれることをまとめて、スタッフ全員で答えられるようにしました

例文はあくまで形の参考です。自分の店で実際にやっていたことに置き換えて使ってみてください。

書き出しのチェックポイント
  • 4つの欄のどれかが空っぽになっていない
  • 「何のために」が書けている
  • 自分なりに工夫したことが1つ以上ある
  • 店の規模やスタッフの人数など、確かめられる事実を添えている
  • 人に話した時に、短く説明できる

店長の仕事で求められる力を詳しく知りたい時は、店長に必要なスキル|現場・数字・人の3つの力と身につけ方も参考にしてみてください。

店長経験が活きやすい場面と、伝わりにくい場面

店長経験は「言い換え」で伝わり方が変わる

店長経験は、同じ業界の仕事ではそのまま伝わりやすい一方で、異業種ではそのままだと伝わりにくいことがあります。相手の仕事の言葉に言い換えてあげると、ぐっと伝わりやすくなります。

店長経験を活かすうえで知っておきたいのが、相手によって伝わり方が違う、ということです。どちらがいい悪いではなく、伝え方を変えればいいんです。

伝わりやすい場面
  • 同じ業界で、店長やスーパーバイザーの仕事に応募する
  • 店舗のある会社の本部の仕事に応募する
  • 採用や教育など、人に関わる仕事に応募する
  • 店の規模や任された範囲を具体的に話せる
伝わりにくい場面
  • 店がない業界で、店長の仕事が想像されにくい
  • 「店長をしていました」とだけ伝えてしまう
  • 業界の言葉をそのまま使ってしまう
  • 任されていた範囲があいまいなまま話してしまう

業界の言葉は、相手の言葉に言い換える

店長の仕事では、業界ならではの言葉をたくさん使っていますよね。でも、異業種の面接官には通じないことがあります。

例えば「ピーク帯の回し」は「一番忙しい時間帯の人の割り振り」、「棚替え」は「売場の商品の並べ替え」のように言い換えると伝わりやすくなります。

よくある失敗

「店長だったので何でもできます」と伝えると、かえって何が得意なのかが伝わりません。4つのうち、応募する仕事に近いものを1つか2つにしぼって話しましょう。

同じ業界で活かしたい時は相談先も使う

店長経験を同じ業界でそのまま活かしたいなら、その業界の求人に詳しい相談先に話を聞くのも1つの方法です。

飲食業界の中で、店長やスーパーバイザー、本部の仕事を探したい時は、飲食業界に特化した転職支援に相談してみると、経験の活かし方を一緒に考えてもらえます。

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店長経験の活かし方についてよくある相談

「この経験を書いていいの?」という迷いが多い

店長として担ってきた仕事を、応募書類にどこまで書いていいか迷う相談がよくあります。実際に任されていた範囲なら、具体的に書いて大丈夫です。

知恵袋などでよく見かける、店長経験の活かし方についての相談を3つ取り上げます。

相談1:飲食店の店長から総務系へ。人事や労務管理の経験と書いていい?

飲食店の店長から総務系の仕事を考えている方から、『店長として人事や労務管理の経験あり、と書いてもいいの?』という相談があります。

実際にアルバイトの採用や勤怠の管理、シフトづくりを任されていたなら、その中身を具体的に書くのがおすすめです。「人事・労務管理」とひとことでまとめるより、「アルバイトの採用面接と勤怠の管理を担当」のように書く方が、相手に正しく伝わります。

本部の人事部の仕事と、店でやっていたことの範囲は違うこともあります。だからこそ、自分が任されていた範囲をそのまま書いておくと、入ってからのずれも少なくなりますよ。

相談2:飲食店の店長から、未経験で人事に移れる?

前職が飲食の店長で、人事への転職を考えている方からの相談もあります。

店長として採用面接や新人教育をしてきたなら、人事の仕事とのつながりは説明しやすいはずです。面接では、次のように話してみるのも1つの方法です。

「店長として、アルバイトの採用面接と新人教育を担当してきました」
「どんな点に気をつけていましたか?」
「長く働いてもらえるよう、入ったばかりの時期の教え方を決めておくようにしていました」

相談3:店長以外に向いている仕事は?異業種に移ってみたい

飲食店の店長から、『店長以外に向いている仕事って何だろう、全く別の業種にも移ってみたい』という相談もあります。

この場合も、まずは4つの書き出しから始めてみてください。印のついた経験が多い欄が、向いている方向のヒントになります。

転職先の候補を広く見たい時は、店長経験者のおすすめの転職先|職種ごとの向き不向きも参考になりますよ。

応募書類と面接で、店長経験を強みとして伝えるには

書類も面接も「経験・工夫・結果」の順で話す

店長経験を伝える時は、何を任されていたか、どう工夫したか、どう変わったかの順に話すと伝わりやすくなります。結果は数字にこだわらず、店の変化を言葉で伝えれば十分です。

書き出した経験は、職務経歴書や面接で使っていきます。ここでつまずくのが、『実績って言われても、目立った数字がない…』という悩みですよね。

店長経験を応募書類や面接で伝える時の、経験・工夫・結果・つながりの順番を示した図解

実は、結果は数字でなくても大丈夫なんです。「新人が辞めずに続くようになった」「閉店作業が早く終わるようになった」のように、店の変化を言葉で伝えれば十分伝わります。

話す順番中身言い方の例
経験何を任されていたか「店長として、スタッフの採用とシフトづくりを任されていました」
工夫どんな工夫をしたか「希望を出しやすいよう、シフトの締め切りと出し方を決め直しました」
結果店がどう変わったか「急な欠勤の相談が早めに来るようになり、シフトの組み直しが楽になりました」
つながり応募先でどう活かすか「この経験を、御社の採用の仕事でも活かしたいと考えています」

書類と面接の準備に使える記事

職務経歴書の書き方は店長経験の職務経歴書の書き方|実績の書き方と例文で、自己PRの組み立て方は店長経験の自己PR例文|強みの伝え方と面接での話し方で詳しく紹介しています。

数字を書く時の注意

店の売上などの数字を書く時は、自分で確かめられるものだけにしておきましょう。会社の内部の情報にあたる数字は、出してよいか迷ったら、具体的な数字ではなく「前の年より伸びた」のような言い方にしておくと安心です。

飲食業界で経験を活かしたい時は

飲食業界の中で、店長経験を活かせる職場を探したい方もいますよね。飲食店の求人・転職サイトでは、店長だけでなくSVや本部職の求人も探せます。

求人を見ながら、キャリアアドバイザーに経験の活かし方を相談してみるのも1つの方法です。

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よくある質問

店長経験を活かせる仕事にはどんなものがありますか?

人に関わる仕事なら人事・採用や教育担当、数字なら本部の営業管理や営業、段取りなら店舗運営や施設の運営、お客様対応なら窓口や営業の仕事などがあります。自分の経験を4つに分けて、近いものを選んでみてください。

店長経験は異業種でも評価されますか?

評価は応募先の会社によって違います。店長の仕事で使ってきた傾聴や調整、指導の力は多くの仕事で求められているので、相手の仕事の言葉に言い換えて伝えると伝わりやすくなります。

実績として書ける数字がない時はどうすればいいですか?

数字がなくても、店がどう変わったかを言葉で伝えれば大丈夫です。「新人が続くようになった」「作業が早く終わるようになった」など、自分の工夫で変わったことを書いてみてください。

小売店の店長でも、飲食業界で経験を活かせますか?

スタッフのまとめや数字の管理、段取り、お客様対応は、業態が違っても使う場面が多い経験です。飲食ならではの衛生管理や調理の流れは新しく覚えることになるので、求人票で求められる経験を確かめてから応募してみてください。

店長だった期間が短くても強みになりますか?

期間の長さより、何を任されて、どう工夫したかの方が伝わります。副店長や店長代理として担っていた仕事も、実際に任されていた範囲なら書いて大丈夫です。

まとめ

この記事の要点
  • 店長の経験は「人」「数字」「段取り」「お客様」の4つに分けると、活かせる仕事が見えてくる
  • 店長の仕事で使う力は、job tag でも多くの職業に共通するスキルとして示されている
  • 書き出す時は「やったこと」と「工夫したこと」の2つを書いておく
  • 異業種では、業界の言葉を相手の言葉に言い換えて伝える
  • 書類と面接は「経験・工夫・結果」の順で話す
店長ドットコム

店長ドットコム 編集部

店長の仕事と役割、売上・シフト・人材育成などの店舗運営、店長に関わる労働のルールや資格、業態別の店長の働き方、店長からの転職までを、現場で使える形に整理している情報サイトです。 公式サイト

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