バイトに辞めると言われた時の店長の対応|引き止め方と手続き

バイトに辞めると言われた時の店長の対応を紹介する記事のアイキャッチ。バックヤードで向かい合って話す2人の手元

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シフトの終わりに「少しお話いいですか」と呼ばれて、辞めたいと言われる。店長なら、胸がざわっとする瞬間ですよね。

結論から言うと、バイトに辞めると言われた時の店長の対応は、まず理由を最後まで聞き、引き止めるかどうかより先に「最終日と引き継ぎ」を一緒に決めることです。引き止めるなら1回、本人の気持ちを聞いたうえで条件を示すくらいにしておきましょう。

この記事を読めば、申し出を受けてから最終日までに店長がやることと、そのまま使える言い方が分かります。

目次

バイトに辞めると言われた時、店長が最初にすること

先に結論

最初の数分は、言い分を返さずに聞くことに使います。「話してくれてありがとう」と受け止めるだけで、その後の話し合いがずっと進めやすくなります。

辞めると言われると、『今月のシフトどうしよう』と頭の中が一気に忙しくなりますよね。その焦りが顔に出てしまうのは、自然なことです。

ただ、言い出す側もかなり勇気を出しています。最初の一言で、その後の話しやすさが大きく変わるんです。

最初に言うと話が進む一言
  • 「話してくれてありがとう」
  • 「よかったら、理由を聞かせてもらえる?」
  • 「いつごろを考えているか教えてね」
最初に言うとこじれやすい一言
  • 「え、今?人がいないのに」
  • 「みんな我慢しているんだけど」
  • 「そんな理由で辞めるの?」

理由を聞く時は、問い詰めるのではなく、話してもらう姿勢でいるのがコツです。言いたくなさそうなら、無理に聞き出さなくてかまいません。

例えばこんなやり取りです。

申し出を受けた時の会話の例

スタッフ「来月で辞めたいと思っていて…」
店長「そうなんだ。話してくれてありがとう。差し支えなければ、理由を聞いてもいい?」
スタッフ「受験の準備に集中したくて」
店長「そっか、大事な時期だもんね。最終日をいつにするか、一緒に決めようか」

引き止めてもいい?引き止め方と線引き

引き止めは「1回・条件を示す・決めるのは本人」

引き止めること自体はかまいません。ただ、相手が辞めると決めているのに何度も説得したり、人手不足を理由に働き続けるよう迫ったりするのは避けましょう。

『せっかく育ったのに、手放したくない』と思うのは、店長として当然の気持ちです。理由によっては、条件を変えれば続けてもらえることもあります。

法律ではどう決まっている?

民法627条では、期間の定めのない雇用は、いつでも解約の申し入れができ、申し入れから2週間で終了するとされています。期間を決めた契約でも、やむを得ない事由があれば、すぐに解除できるとされています(民法628条)。

厚生労働省の説明では、就業規則に退職の手続きが定められている場合はそれに従うとされ、「退職予定日の1か月前までに申し出ること」と決めている会社も多いと紹介されています。

さらに、厚生労働省の点検表には、アルバイトが退職を申し入れているのに人手不足などを理由に働き続けることを強いていないか、という項目があります。最終的な判断は会社の就業規則や労働基準監督署に確かめてください。

理由別の引き止め方の例

辞めたい理由店長から示せること言い方の例
学業や受験と両立できないシフトを減らす・テスト期間を休みにする「回数を減らして続ける形もあるけど、どうかな。無理なら遠慮なく言ってね」
時間帯が合わなくなった入る曜日や時間帯を変える「平日の昼ならどう?別の時間帯で続ける選択肢もあるよ」
仕事内容が合わない担当の持ち場を変える「キッチンが合わないなら、ホールで続けてみるのはどう?」
人間関係がつらいシフトの組み合わせを変える・話を聞く「教えてくれてありがとう。組み合わせはこちらで考えるね」
引っ越し・家庭の事情引き止めない「分かった。最後まで一緒に働けるとうれしいな」
よくある失敗

「代わりの人を見つけるまで辞めないで」「今辞めたら迷惑がかかる」と言って、辞める日を先に延ばしてしまうことがあります。代わりの人を探すのは店の仕事です。本人に背負わせないようにしましょう。

辞める側の伝え方については、バイトを辞めると店長に伝えるにはで紹介しています。スタッフ側の気持ちを知っておくと、受け止め方も変わってきます。

申し出から最終日までを「聞く」「確かめる」「決める」「引き継ぐ」の4段階で進める

4段階に分けると、慌てずに進められる

退職の申し出から最終日までは、聞く、確かめる、決める、引き継ぐの順で進めます。どこまで進んだかが分かるので、店長の頭の中もすっきりします。

『何から手をつければいいか分からない』という時は、次の時間軸表を見ながら進めてみてください。

バイトの退職の申し出から最終日までを、聞く・確かめる・決める・引き継ぐの4段階で示した図解
段階いつ店長がやること本人にお願いすること
聞く申し出を受けたその日理由と希望の時期を聞く。お礼を伝える話せる範囲で理由を話してもらう
確かめる申し出から数日のうち就業規則の申し出の時期、契約期間、有給の残りを確かめる入れるシフトの希望を出してもらう
決める確かめたらすぐ最終日と、それまでのシフトを決めて本部に伝える最終日に合意してもらう
引き継ぐ最終日まで担当の仕事を書き出し、ほかのスタッフに割り振る担当の仕事と注意点を教えてもらう

一番大事なのは「決める」の段階です。最終日があいまいなままだと、本人もほかのスタッフも落ち着きません。

最終日を決める時の言い方

最終日を決める話し合いの進め方
  1. 本人の希望の最終日を聞く
  2. 就業規則の申し出の時期と、契約期間を伝える
  3. 有給が残っていれば、使う日を一緒に考える
  4. 最終日までのシフトを決める
  5. 決めた内容を、本人と本部に同じ形で伝える

例えば「〇日を最終日にしようか。それまでのシフトはこれで大丈夫?」と、日付をはっきり言葉にして確かめましょう。口約束で終わらせず、シフト表にも書いておくと行き違いが起きません。

引き継ぎで書き出しておくこと

長く働いてくれた人ほど、その人しか知らない段取りを持っているものです。最終日の前に、本人と一緒に書き出しておきましょう。

  • 担当していた作業と、その時間帯
  • 決まったお客様とのやり取りで気をつけていたこと
  • 備品や在庫の置き場所で、ほかの人が知らないこと
  • 自分なりに工夫していた手順

『辞める人にそこまで頼むのは悪いかな』と思うかもしれません。でも、「〇〇さんのやり方を残しておきたいんだ」と伝えると、喜んで教えてくれる人も多いんです。

退職の手続きで店長が確かめること

手続きは「本部に伝える」「返してもらう」「渡す」の3つ

退職の手続きは会社が行いますが、店で確かめることもあります。最終日の直前に慌てないよう、早めにリストで確かめておきましょう。

最終日が近づくと、『あれ、制服って返してもらったっけ』と気づくこともありますよね。抜けやすいことをチェックリストにしました。

バイトの退職で店長が最終日までに確かめる手続きを、本部に伝える・返してもらう・渡すの3つに分けた図解
最終日までに確かめること
  • 退職日を本部に伝え、会社の書類の手続きを頼んだ
  • 有給の残りの日数と、使う日を本人と確かめた
  • 制服・名札・鍵・ロッカーの返し方を伝えた
  • 最後の給与の支払い日と受け取り方を伝えた
  • 店のグループ連絡から外れる日を本人と決めた
  • 最終日の上がりの時間と、あいさつの場を決めた

有給の扱いについてはパート・アルバイトの有給休暇、退職にかかわる法律の全体像は店長が知っておきたい法律とルールもあわせて読んでおくと安心です。

最終日のあいさつ

最終日は、短くてもいいので「ありがとう」を伝える場を作りましょう。辞める人がいい形で終われると、残るスタッフにも安心感が広がります。

最終日の声かけの例

「今まで本当にありがとう。〇〇さんがいてくれて助かったよ」
「また近くに来たら顔を見せてね。新しい場所でも応援しているよ」

辞める人が続く時に見直したいこと

1人の退職は、店を見直すきっかけにもなる

辞めたい理由を聞くと、シフトの組み方や教え方など、店で変えられることが見えてくることがあります。責める材料ではなく、次の人が続けやすくなるヒントとして使いましょう。

辞める人が続くと、『自分のやり方が悪いのかな』と落ち込んでしまう方も多いはずです。でも、学業や引っ越しなど、店ではどうにもできない理由もたくさんあります。

そのうえで、聞いた理由をメモに残しておくと、店で変えられることが見つかります。

聞いた理由店で見直せること
シフトの希望が通らない希望の出し方と締め切りを決める
仕事を覚えられない最初の1か月の教え方を見直す
人間関係がつらい困った時に相談できる相手を決める
忙しすぎるピークの人の配置を見直す

スタッフが辞めない店の作り方はスタッフが辞めない店の作り方で、もっとくわしく紹介しています。

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よくある相談:バイトに辞めると言われた店長の対応

相談の多くは「伝え方」で防げる

辞める時のもめごとは、引き止め方や返事の仕方の行き違いから起きることが多いものです。言い方を少し変えるだけで、お互いに気持ちよく終われます。

バイトが辞める時の店長の対応について、よく見かける相談を店長の側から考えてみます。

「店長は辞めると言われたら引き止めないといけないの?」

スタッフの側からは、引き止められるのが当たり前なのか気になる、という声もあります。結論から言うと、引き止めなければいけない決まりはありません。

続けてほしい気持ちがあるなら、1回だけ条件を示して、あとは本人に決めてもらいましょう。引き止めないことは、冷たいことではないんです。

LINEで辞めると言われ、「もう少し考えて」と返してしまった

LINEで退職を伝えられると、どう返すか迷いますよね。とっさに「もう少し考えて」と返すと、本人は『辞めさせてもらえないのかな』と不安になります。

「伝えてくれてありがとう。次のシフトの時に、最終日のことを少し話そうか」と、受け止めたうえで話す場を決めると、お互いに落ち着いて話せます。

「一度会って話したい」と言ったら、行きたくないと思われた

対面で話したいのは、店長としては誠実に向き合いたいからですよね。ただ、本人にとっては『説得されるのでは』と身構える場になることもあります。

会う時は「引き止めるためじゃなくて、最終日と返してもらう物を確かめたいんだ」と目的を先に伝えましょう。話す時間も短めにすると、来てもらいやすくなります。

よくある質問

バイトが辞めると言ってきたら、何日後に辞められますか?

期間の定めのない雇用なら、民法627条で申し入れから2週間で終了するとされています。ただ、就業規則に申し出の時期が決まっている場合はそれに従うとされているので、会社のルールを確かめてください。

人手が足りない時、辞める日を延ばしてもらってもいいですか?

お願いすることはできますが、決めるのは本人です。人手不足を理由に働き続けることを強いないよう、厚生労働省の点検表でも確かめる項目になっています。

辞める前に有給を使いたいと言われたらどうしますか?

残りの日数を記録で確かめ、使う日を最終日までのシフトと一緒に考えます。有給は原則として本人が希望した時季に与えるものです。

辞める理由を言いたがらない時は?

無理に聞き出さなくて大丈夫です。最終日と引き継ぎ、返してもらう物の確認だけは、きちんと話しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 辞めると言われたら、まず理由を最後まで聞いてお礼を伝える
  • 引き止めるなら1回、条件を示して、決めるのは本人に任せる
  • 聞く、確かめる、決める、引き継ぐの4段階で最終日まで進める
  • 退職日・有給・返却物・最後の給与をリストで確かめる
  • 聞いた理由は、次の人が続けやすい店にするヒントとして残す
店長ドットコム

店長ドットコム 編集部

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