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人が足りなくて募集を出したいけれど、『求人に何を書けばいいの?』『面接で何を聞けばいい?』と手が止まっていませんか。店長になって初めてアルバイト採用を任されると、分からないことだらけですよね。
結論から言うと、アルバイト採用は「募集する、会う、決める、迎える」の4段階に分けて、それぞれで店長がやることを決めておくと迷いません。 会社によって店長が任される範囲は違うので、まずは自分の店のルールを確かめるところから始めましょう。
この記事を読めば、店長として求人を出してから、新しいスタッフが初日を迎えるまでの流れと、気をつけたい決まりが分かります。
店長のアルバイト採用、どこまで任される?
店長がアルバイト採用のどこまでを担当するかは、会社によって違います。募集から面接、採用の判断まで店長が行う店もあれば、本部が決める店もあるので、最初に範囲を確かめておきましょう。
国の職業情報サイトのjob tagでは、スーパー店長の仕事の1つに「採用計画」を含む人員管理が挙げられています。ハンバーガーショップ店長のページでも、アルバイトの教育・管理が店長の仕事として紹介されているんです。
つまり、店長の採用の仕事は、面接だけでなく「誰を何人採るか考える」ところから始まっているんですね。
会社のルールで確かめておきたいこと
『全部自分で決めていいのかな』と不安になる方も多いはずです。採用の前に、次のことを上司や本部に確かめておくと安心です。
| 確かめること | 例えばこんな違い |
|---|---|
| 求人を出すのは誰か | 店長が出す店/本部がまとめて出す店 |
| 面接をするのは誰か | 店長が1人で行う店/副店長と2人で行う店 |
| 採用を決めるのは誰か | 店長が決める店/本部の承認が要る店 |
| 時給や勤務時間の条件 | 店長が決められる幅があるか |
| 書類の扱い | 履歴書や契約書をどこで保管するか |
店長の仕事の全体像は店長とは?意味と役割、店長の仕事の全体像で紹介しています。
アルバイト採用は4段階で考える
採用は「募集する、会う、決める、迎える」の4段階です。応募が来ない時は募集、来ても続かない時は迎え方、というように、困りごとがどの段階のものかが分かりやすくなります。
ここがこの記事の中心です。採用を4つの段階に分け、それぞれで店長がやることと確かめることを表にしました。

| 段階 | 店長がやること | 確かめること |
|---|---|---|
| 募集する | 必要な人数と時間帯を決め、求人を出す | 仕事の内容・時間・試用期間が書かれているか |
| 会う | 応募者に連絡し、面接をする | 仕事に関係することだけを聞いているか |
| 決める | 採否を決め、約束した期日までに連絡する | 連絡の期日を守ったか |
| 迎える | 労働条件を書面で伝え、初日を迎える | 初日の担当と教える内容が決まっているか |
『とにかく人が欲しいから、早く採りたい』という気持ち、よく分かります。ただ、急いで採っても、迎える準備ができていないとすぐに辞めてしまうこともあるんです。4段階のどこも飛ばさないことが、結局は近道になります。
募集する:求人を出す前に決めておくこと
求人に何を書くかより先に、どの曜日と時間帯に、どんな仕事をしてほしいかを決めておきましょう。そこがはっきりしていると、求人の言葉も具体的になります。
募集を出す前に、シフトのどこが足りていないのかを見直しておきます。足りない時間帯が分かれば、「平日の夕方に入れる人」のように、来てほしい人がはっきりしてきます。シフトの見直し方は店長のシフトの作り方で紹介しています。
求人に書いておきたいこと
- 仕事の内容を、持ち場ごとに具体的に書いている
- 入ってほしい曜日と時間帯を書いている
- 試用期間がある場合は、そのことと試用期間中の条件を書いている
- 未経験でも始められるかどうかを書いている
- 職場の雰囲気や、最初に教える流れを一言そえている
試用期間については、厚生労働省の「知って役立つ労働法」で、試用期間がある場合は求人票や募集要項に、試用期間があることと試用期間中の労働条件を明示しなければならないとされています。呼び方は「研修期間」「見習い期間」など会社によっていろいろです。
求人の言葉は「具体的に」がコツ
『求人の文章って、どう書けば応募が来るんだろう』と悩みますよね。ポイントは、働く人がその店で過ごす様子を思い浮かべられるように書くことです。
| ぼんやりした書き方 | 具体的な書き方の例 |
|---|---|
| 「簡単な作業です」 | 「最初はレジと品出しから。慣れたら発注の手伝いもお願いします」 |
| 「シフトは相談に応じます」 | 「平日の夕方に入れる方を探しています。週何日からでも相談できます」 |
| 「アットホームな職場です」 | 「最初の数回は、先輩スタッフが隣について一緒に仕事をします」 |
| 「未経験歓迎」 | 「未経験の方も、最初に店内の案内と仕事の流れの説明から始めます」 |
書いたことと実際の働き方がずれていると、入ってから『聞いていた話と違う』となってしまいます。できないことは書かないのが、長く続けてもらうための近道です。
求人の出し方の選び方
求人の出し方は、会社が使っている求人の仕組みに合わせるのが基本です。店の入口や休憩室への貼り紙、今いるスタッフからの紹介、ハローワークなど、いくつかの方法があります。
ハローワークは、仕事を探す人と求人事業主の両方に、さまざまなサービスを無償で提供する国の機関です。会社の決まりで使える方法の中から、店に合うものを選んでみてください。
| 出し方 | 向いている場面 |
|---|---|
| 店頭や店内の貼り紙 | 近所に住むお客様の中から、働きたい人を探したい時 |
| 今いるスタッフからの紹介 | 店の雰囲気を知っている人に来てほしい時 |
| ハローワーク | 公的な窓口を通して求人を出したい時 |
| 会社の求人の仕組み | 本部がまとめて募集している時 |
会う・決める:面接から採否の連絡まで
応募してくれた人にとって、最初の連絡は店の第一印象です。できるだけ早く、丁寧に連絡して、面接の日時と持ち物をはっきり伝えましょう。
応募が来たら、まずお礼を伝えて面接の日を決めます。忙しい時間帯を避け、落ち着いて話せる時間を選ぶのがおすすめです。
「このたびはご応募ありがとうございます。店長の〇〇です。面接を〇日の〇時から、店の〇〇で行いたいと思いますが、ご都合はいかがでしょうか。当日は履歴書をお持ちください」
面接の流れ
- あいさつと自己紹介をして、緊張をほぐす
- 仕事の内容と、入ってほしい時間帯を説明する
- 働ける曜日や時間、仕事への考えを聞く
- 応募者からの質問を受ける
- 採否の連絡をいつ、どの方法でするかを伝える
『何を聞けばいいのか分からない』という方は、質問例をアルバイト面接で店長が聞く質問例にまとめているので、あわせて読んでみてください。
面接で聞いてはいけないこと
面接で気をつけたいのは、仕事に関係のないことを聞かないことです。厚生労働省の「公正な採用選考の基本」では、本籍・出生地や家族に関すること、宗教、支持政党などを面接で尋ねて把握することは、就職差別につながるおそれがあるとされています。
- 本籍や出生地
- 家族の職業や収入など、家族に関すること
- 住宅の状況や、家庭の環境
- 宗教や支持政党
- 労働組合や社会運動に関すること

雑談のつもりでも、『ご両親は何をされているの?』のような質問は避けておきましょう。最終的な判断に迷う時は、会社の人事や本部に確かめるのが安心です。
採否を決めて連絡するまで
面接で「〇日までに連絡します」と伝えたら、その期日を守ることが一番の誠意です。不採用の場合も、連絡がないまま終わらせないようにしましょう。
採否は、面接の印象だけでなく、店が必要としている時間帯に入れるかどうかと合わせて考えます。迷った時は、副店長など一緒に働く人の意見も聞いてみてください。
| 決める時の見方 | 考えたいこと |
|---|---|
| 入れる時間帯 | 足りていない時間帯と合っているか |
| 仕事への考え | 店の仕事の内容を聞いたうえで、やってみたいと言っているか |
| 話し方や受け答え | お客様やスタッフと、落ち着いて話せそうか |
| 続けられそうか | 通う手段や、ほかの予定との兼ね合いに無理がないか |
連絡の言い方の例
| 場面 | 言い方の例 |
|---|---|
| 採用の連絡 | 「先日はありがとうございました。ぜひ一緒に働いていただきたいと思い、ご連絡しました。初日について相談させてください」 |
| 不採用の連絡 | 「先日はお時間をいただきありがとうございました。今回はご希望に沿えない結果となりました。ご応募いただき本当にありがとうございました」 |
| 連絡が遅れる時 | 「お約束の日を過ぎてしまい申し訳ありません。〇日までにはご連絡いたします」 |
応募者の情報の扱い
履歴書などの応募者の情報は、個人情報にあたります。個人情報保護委員会の資料では、事業者は漏えいなどを防ぐ安全管理措置をとり、従業者を必要かつ適切に監督することとされています。
履歴書を机の上に置きっぱなしにしない、決まった場所に保管する、といった基本を店のルールにしておきましょう。不採用になった人の履歴書をどうするかは、会社の決まりに従ってください。
迎える:採用してから初日までにやること
採用が決まったら終わりではなく、初日を気持ちよく迎えてもらうところまでが店長の仕事です。迎える準備ができていると、新しいスタッフも安心して働き始められます。
『せっかく採ったのに、すぐ辞めてしまった』という経験がある店長もいるかもしれませんね。実は、最初の数日の過ごし方が、その後続くかどうかに大きく関わってくるんです。
労働条件を書面で伝える
労働基準法では、労働契約を結ぶ時に、賃金や労働時間などの労働条件を明示しなければならないとされています。始業・終業の時刻や休日などは、書面で伝えるのが決まりです(本人が望めば電子メール等でも可)。
2024年4月からは、全ての労働契約を結ぶ時に「就業場所・業務の変更の範囲」も明示することになりました。会社の雇用契約書の書式に沿って、漏れなく伝えましょう。
- 雇用契約書などで、労働条件を書面で伝えた
- 18歳未満の人は、年齢を証明する書面(戸籍証明書等)を店に備え付けた
- 初日の時間、集合場所、服装、持ち物を伝えた
- 初日に教える担当のスタッフを決めた
- 今いるスタッフに、新しい人が入ることを伝えた
18歳未満の人は、午後10時から午前5時までの深夜の勤務や時間外労働が原則できないなど、決まりが違います。高校生を採る時の注意点は高校生アルバイトを雇う時の注意点にまとめています。
初日の迎え方

初日は、仕事を覚えてもらうより、店に慣れてもらう日と考えるのがおすすめです。休憩室やロッカーの場所、困った時に誰に聞けばいいかを最初に伝えておきましょう。
「今日はまず、お店の中を一緒に回りましょう。分からないことがあったら、〇〇さんか私にいつでも聞いてくださいね」
- あいさつをして、今日いるスタッフに紹介する
- 休憩室・ロッカー・トイレ・非常口の場所を案内する
- 制服や名札を渡し、身だしなみの決まりを伝える
- その日に見てもらう仕事を1つだけ決めて、隣で見せる
- 帰る前に「今日はどうでしたか」と感想を聞く
初日に詰め込みすぎると、何も覚えられずに不安だけが残ってしまいます。最後に感想を聞いておくと、次の日に何を教えればいいかも見えてきますよ。
今いるスタッフへの伝え方
新しい人を迎える時は、今いるスタッフへの声かけも大事です。『また新人に教えるのか』と感じさせないよう、頼り方を工夫してみましょう。
| 場面 | 声かけの例 |
|---|---|
| 新しい人が入ると伝える時 | 「来週から〇〇さんが入ります。夕方が少し楽になると思います」 |
| 教える担当をお願いする時 | 「△△さんの教え方が丁寧なので、最初の数回をお願いできますか」 |
| 教えてくれた後 | 「〇〇さん、もうレジを覚えてきましたね。教えてくれてありがとう」 |
新人を迎えるのは、店長1人の仕事ではありません。今いるスタッフが「一緒に迎える仲間」になってくれると、新しい人も店になじみやすくなります。
最初の1か月の教え方は店長の新人教育・人材育成、辞めにくい店の作り方はスタッフが辞めない店の作り方で紹介しています。
店長の採用についてよくある相談
応募者は、面接の後の連絡や店長の言葉をとても気にしています。応募する側の不安を知っておくと、店長として何を伝えればいいかが見えてきます。
ここでは、アルバイトの採用や面接についてよく見かける相談を、店長の立場から考えてみます。
相談1 その場で採用と言われないと、不採用なの?
『面接の後、2日以内に連絡しますと言われた。その場で決まらなかったのは不採用だから?』という相談はとても多いんです。応募した人は、連絡が来るまで落ち着かないんですよね。
実際には、ほかの応募者との兼ね合いや、本部の確認を待って決める店も少なくありません。店長としては、面接の最後に「〇日までに、電話で連絡します」と期日と方法をはっきり伝えるだけで、相手の不安をかなり減らせます。
相談2 店長の言葉が気になって、受かったのか分からない
面接で店長に言われたひと言が気になって、『これって採用されたってこと?』と悩む人もいます。店長は軽い気持ちで言ったつもりでも、応募者は言葉を一つひとつ受け止めているものです。
「採用かどうかは、あらためてご連絡します」のように、まだ決まっていないことははっきり伝えておきましょう。期待を持たせすぎない言い方のほうが、結果的に親切です。
相談3 アルバイトの採用は、店長が決めるの?
『アルバイトの採用は、店長が決めるんですか?』という質問も見かけます。答えは、会社によって違う、です。
店長が面接して決める店もあれば、店長の意見をもとに本部が決める店もあります。応募者から聞かれたら、「私が面接をして、〇日までに結果をお伝えします」のように、誰がいつ決めるかを伝えておくと安心してもらえます。
採用の経験は、店長の大きな財産になる
人が足りない時間を見つけ、求人を出し、面接し、迎えて育てる。この一連の流れを回した経験は、店長として大きな強みになります。
『採用ってこんなに大変なんだ』と感じている方もいるかもしれません。ただ、人を迎えて店を回せるようになるまでの経験は、どの店でも求められる力なんです。
- 足りない時間帯がはっきりしていて、求人の言葉が具体的
- 面接の後の連絡が早く、約束の期日を守っている
- 初日の担当と教える内容が決まっている
- 「とにかく誰か」で募集を出している
- 面接の後の連絡が遅れがちになっている
- 初日に誰が教えるか決まっていない
もし、店長として身につけた採用や育成の力を、別の店や会社で活かしたくなった時は、飲食業界に詳しい転職支援サービスに話を聞いてみる方法もあります。今の会社での異動や、上司への相談も含めて、自分に合う道を考えてみてください。
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よくある質問
店長がアルバイト採用で最初にやることは何ですか?
まず、会社のルールで店長がどこまで任されているかを確かめましょう。そのうえで、どの曜日と時間帯に人が足りないかを書き出しておくと、求人に書く内容がはっきりします。
面接で家族のことを聞いてもいいですか?
厚生労働省の「公正な採用選考の基本」では、家族の職業や収入など家族に関することを面接で尋ねて把握することは、就職差別につながるおそれがあるとされています。仕事に関係することだけを聞くようにしましょう。
採用したら、労働条件はどう伝えればいいですか?
労働基準法で、労働契約を結ぶ時に労働条件を明示することが決められています。始業・終業の時刻や休日などは書面で明示し、会社の雇用契約書の書式に沿って伝えましょう。
高校生をアルバイトで採用する時に気をつけることは?
18歳未満の人は、年齢を証明する書面を店に備え付ける必要があり、深夜の勤務や時間外労働も原則できません。シフトを組む前に決まりを確かめておきましょう。
まとめ
- 店長のアルバイト採用は「募集する、会う、決める、迎える」の4段階で考える
- 求人を出す前に、足りない時間帯と来てほしい人をはっきりさせる
- 面接では仕事に関係することだけを聞き、採否は伝えた期日までに連絡する
- 採用が決まったら、労働条件を書面で伝え、初日の担当を決めておく
- 店長がどこまで採用を任されるかは会社で違うので、最初に確かめる





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