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店長になったものの、スタッフの多くは自分より年上。『どう話しかければいいんだろう』『注意なんてできるかな』と悩んでいる若い店長の方も多いはずです。
結論から言うと、年上のスタッフとは「立場は店長、経験は相手が先輩」と両方を認めて接すればうまくいきます。言い方を「呼び方」「頼み方」「相談の仕方」の3つに分けて準備しておけば、迷う場面がぐっと減りますよ。
この記事を読めば、そのまま使える言い方の例文と、注意しにくい時の伝え方、経験を活かしてもらう任せ方が分かります。
若い店長が年上のスタッフと向き合う時の基本
年上のスタッフには、敬語を基本に、経験への敬意を言葉にして伝えましょう。そのうえで、お店として決めることは店長がはっきり決める。この2つがそろうと、関係は安定します。
店長は、お店の売上や人、お金をまとめる役割を任されていますよね。店長の役割の全体像は店長とは?意味と役割で紹介しています。
一方で、年上のスタッフは、お店のことを店長より長く見てきた人かもしれません。『年下の自分が指示していいのかな』と遠慮してしまうのも、自然な気持ちです。
ただ、遠慮しすぎると、お店の決めごとがあいまいになってしまいます。敬意と決断は、どちらか一方ではなく両方そろえていいんです。
うまくいく接し方と、こじれやすい接し方
- 敬語で話し、名前に「さん」をつけて呼ぶ
- 経験を頼りにしていると、言葉で伝える
- 決める前に意見を聞き、決めたら理由を説明する
- 助けてもらったら、具体的にお礼を言う
- なめられないように、強い口調で話す
- 遠慮して、決めるべきことを先送りにする
- 意見を聞かずに、急にやり方を変える
- 年齢の話題を持ち出して、距離をつくる
若い店長がつい陥りやすいのが、「なめられたくない」と強く出てしまうことです。強い言い方は、かえって距離を広げてしまうことも。
店長として大事なのは、強く見せることより、言ったことを守ることです。
「呼び方」「頼み方」「相談の仕方」の言い方の例文
年上のスタッフとのやり取りは、呼ぶ時・頼む時・相談する時の3つに分けると準備しやすくなります。場面ごとの言い方を決めておけば、とっさの時も迷いません。
『毎回、どう言えばいいか考えてしまう』という方は、次の表をそのまま使ってみてください。

| 場面 | 言い方の例 | ポイント |
|---|---|---|
| 呼び方:ふだん | 「〇〇さん、おはようございます」 | 名字に「さん」をつけ、敬語で話す |
| 呼び方:呼び止める | 「〇〇さん、少しよろしいですか」 | 相手の手が空くのを待つ |
| 頼み方:作業 | 「〇〇さん、品出しをお願いできますか。夕方のピーク前に終わると助かります」 | 理由や期限を添える |
| 頼み方:急な交代 | 「急なお願いで申し訳ないのですが、明日の夕方に入っていただけませんか」 | 申し訳なさを先に伝える |
| 頼み方:新しいルール | 「来週から、レジ締めの手順をこう変えます。理由は〇〇です」 | 決めたことは言い切り、理由を添える |
| 相談:やり方 | 「この売場の並べ方、〇〇さんならどうしますか」 | 経験を頼りにしていると伝える |
| 相談:困りごと | 「新人さんの教え方で迷っていて、知恵を貸してもらえますか」 | 店長が困っていることを素直に話す |
| 相談:決める前 | 「シフトの組み方を変えようと思っています。気になる点はありますか」 | 決める前に聞く |
呼び方:敬語と「さん」が基本
年上のスタッフは、名字に「さん」をつけて呼ぶのが基本です。相手から「下の名前でいいよ」と言われたら、それに合わせて大丈夫です。
周りのスタッフの前でも、呼び方を変えないことが大切です。2人の時だけくだけた呼び方をすると、ほかのスタッフが戸惑うことがあります。
頼み方:理由と期限を添える
お願いする時は、「何を」「いつまでに」「なぜ」をそろえると伝わりやすいです。理由があると、相手も納得して動けますよね。
一方で、お店として決めたことは「〇〇してもらえますか」より、「〇〇します」と言い切る形が向いています。迷った言い方をすると、決まったことなのか相談なのかが伝わりにくくなるんです。
相談の仕方:経験を頼りにしていると伝える
相談は、年上のスタッフとの関係をつくるいちばんの近道です。「教えてください」と言える店長は、頼りないどころか、話しやすい店長として受け取ってもらえます。
例えば、こんなやり取りです。
「〇〇さん、この時間帯のレジ、いつも混むんですけど、前はどうしていましたか」
「前は、ピーク前に両替を済ませておくようにしてたよ」
聞いたアイデアを試したら、「〇〇さんの案でやってみたら、うまくいきました」と結果も伝えましょう。
お礼は「何に」を具体的に
年上のスタッフへのお礼は、「何に助けられたか」を具体的に言うと気持ちが伝わります。目上の人に「えらいですね」のような褒め方をすると、上からの言い方に聞こえることもあるので気をつけましょう。
| 場面 | お礼の言い方の例 |
|---|---|
| 新人に教えてくれた | 「新人さんへの説明、ありがとうございます。すごく分かりやすかったと言っていました」 |
| 急な交代に応じてくれた | 「昨日は急なお願いに応えてくださって、本当に助かりました」 |
| アドバイスをくれた | 「教えてもらったやり方にしたら、レジ待ちが短くなりました」 |
褒め方のコツは店長の褒め方でも紹介しています。
元店長やベテランの社員が部下にいる時
前の店長や、店長経験のある社員が自分の部下になることもありますよね。『やりにくいと思われていないかな』と気になるのも当然です。
そんな時こそ、最初に「頼りにしています」と言葉で伝えてみてください。お店の歴史や、前に試してうまくいかなかったことを知っている人は、新しい店長にとって心強い相談相手になります。
- 名前に「さん」をつけ、敬語で話しているか
- お願いする時に、理由と期限を添えているか
- 決める前に、意見を聞く場面をつくっているか
- 助けてもらった時に、具体的にお礼を言っているか
年上のスタッフに注意しにくい時の伝え方
注意する時は、相手の人柄や年齢ではなく、直してほしい行動だけを短く伝えます。お店のルールを守ってもらうための指導は、店長の大事な仕事です。
『年上の人に注意するなんて、気が引ける』と感じますよね。でも実は、業務上必要で相当な範囲の指導は、パワハラには当たらないと厚生労働省は説明しています。
注意そのものを怖がる必要はありません。大事なのは、伝え方です。
- ほかのスタッフがいない場所で、短く時間をもらう
- 見たことを、事実だけで伝える
- お店のルールと、守ってほしい理由を話す
- 相手の事情を聞く
- 次からどうするかを一緒に決める

注意の言い方の例
「〇〇さん、少しよろしいですか。昨日、閉店前のレジ点検がなかったようなので確認させてください」
「あ、忙しくて後回しにしちゃった」
「そうでしたか。点検は締めの数字に関わるので、閉店前にお願いしたいんです。忙しい日はどうしたらできそうですか」
相手の事情を聞くと、仕組みの問題が見えてくることもあります。注意の言い方は店長の注意の仕方・叱り方でもくわしく紹介しています。
「〇〇さんほどの経験があるのに」と、経験や年齢を持ち出して注意するケースです。言われた側は、行動ではなく自分自身を否定されたと感じやすくなります。
店長が1人で抱えなくていい時もある
注意しても行動が変わらない時や、話がこじれた時は、上司や本部に相談しましょう。パワハラの「優越的な関係」には、業務に必要な経験が豊富で、その人の協力がないと仕事が回りにくい部下からの言動が当たる場合もあります。
店長だからといって、すべてを1人で受け止めなくていいんです。
年上のスタッフに経験を活かしてもらう任せ方
年上のスタッフの経験は、お店の大きな力です。経験が活きる仕事を任せると、本人の張り合いにもなり、店長の負担も軽くなります。
『任せたいけど、どこまで頼んでいいのか分からない』という方もいますよね。次のように、相手の得意な仕事から任せてみてください。
| 任せる仕事 | 頼み方の例 | 任せた後にすること |
|---|---|---|
| 新人への仕事の説明 | 「新人さんに、品出しの基本を教えてもらえますか」 | 新人の様子を一緒に見て、お礼を伝える |
| 売場の見直し | 「この棚の並べ方、〇〇さんにお任せしてもいいですか」 | 結果を数字やお客様の様子で共有する |
| 時間帯のまとめ役 | 「平日の朝は、〇〇さんに中心になってもらえると助かります」 | 困りごとを定期的に聞く |
| マニュアルの見直し | 「今の手順で分かりにくい所を、教えてもらえますか」 | 直した手順を全員に伝える |
任せる時は、「最後の判断は店長がする」線も伝えておくと、お互いに迷いません。スタッフとの話し方のコツは店長とスタッフのコミュニケーションで紹介しています。
着任したばかりの店長の方は、新任店長が最初の1か月でやることもあわせて読んでみてください。
若い店長によくある相談
Yahoo!知恵袋にも、若い店長の悩みが寄せられています。閲覧の多いものから3つ選んで、要点をまとめてお答えしますね。
小売店の店長になったばかりで、年上のベテランのパートさんに注意ができずに悩んでいる、という相談です。
注意できないのは、相手との関係を大切にしたい気持ちがあるからですよね。まずは、ふだんから相談やお礼で話す回数を増やしておきましょう。
そのうえで、注意は「行動だけ・短く・2人の場所で」伝えます。上の注意の流れを使ってみてください。
年の離れたアルバイトに、店長がタメ口で話すのが普通なのか、敬語が普通なのか、という相談です。
お店によって雰囲気は違いますが、年上のスタッフには敬語で話すのが無難です。店長という立場でも、敬語で話して損をすることはありません。
相手から「もっと気楽に話して」と言われたら、少しずつくだけた言い方にしても大丈夫です。
若い店長や、見た目が幼い店長は、やはり指示が通りにくく不利なのか、という相談です。
年齢や見た目より、指示の伝え方と、言ったことを守るかどうかが大きく関わります。理由を添えて頼み、決めたことは店長自身も守る。それを続けると、信頼はついてきますよ。
店長になるまでの年齢の考え方は店長になるまで何年かかる?で紹介しています。
年上のスタッフをまとめた経験は、強みになる
年齢も経験も違う人たちをまとめた経験は、どこへ行っても伝えられる強みです。いつか別のお店や会社で力を試したくなった時に、きっと役に立ちます。
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よくある質問
若い店長は、年上のスタッフに敬語を使うべきですか?
敬語を基本にするのがおすすめです。店長という立場でも、敬語で話すことで相手の経験への敬意が伝わります。相手から気楽に話してと言われたら、合わせて大丈夫です。
年上のスタッフに注意するのはパワハラになりますか?
業務上必要で相当な範囲の指導は、パワハラには当たらないと厚生労働省は説明しています。人柄や年齢ではなく、直してほしい行動だけを短く伝えましょう。
年上のスタッフに仕事を任せるコツは?
新人への説明や売場の見直しなど、経験が活きる仕事から任せましょう。最後の判断は店長がすることも伝えておくと、お互いに迷いません。
若い店長がなめられないためにはどうすればいいですか?
強い口調で話すより、理由を添えて頼み、言ったことを店長自身が守ることが近道です。相談やお礼を重ねるうちに、信頼は少しずつ積み上がります。
まとめ
- 年上のスタッフには「立場は店長、経験は相手が先輩」と両方を認めて接する
- 言い方は「呼び方」「頼み方」「相談の仕方」の3つに分けて準備する
- 注意は人柄や年齢ではなく、行動だけを短く伝える
- 経験が活きる仕事を任せ、最後の判断は店長がする
- 困った時は1人で抱えず、上司や本部に相談する





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